1999年仙台管区気象台発表予報
8月27日発表1ヶ月予報
本情報は仙台管区気象台発表の1ヶ月予報内容をお知らせします.
○8月27日発表 1ヶ月予報(8月28日から9月27日)
向こう1ヶ月の気温、降水量、日照時間、降雪量の各階級の確率(%)。

注)気温・降水量・日照時間は低い・平年並み・高い(少ない・平年並み・多い)の3階級で予報されます。階級幅は、平年値(1961年から90年)における各階級の出現頻度が30%対40%対30%となるように決める。
<予想される天候の特徴(予報期間:8月28日〜9月27日)>
東北地方は、天気は周期的に変化するでしょう。
この期間の平均気温は高い見込みです。平年の晴れ日数は約14日です。
<概 要>
[気 温]:東北地方は「高い」の可能性が大きく、その確率は50%です。次に大きい確率は「平年並」で40%です。「低い」の確率は10%と小さい。
[降 水 量]:東北地方は「平年並」の可能性が大きく、その確率は50%です。次に大きい確率は「多い」で30%です。「少ない」の確率は20%と小さい。
[日照時間]:東北地方は「平年並」の可能性が大きく、その確率は50%です。次に大きい確率は「少ない」で30%です。「多い」の確率は20%と小さい。
○8月28日(土)から9月3日(金)
向こう1週間は、天気は周期的に変化し、28日と期間の中頃には雨の降るところがあるでしょう。
平均気温は高い見込みです。平年の晴れ日数は約4日です。
詳細は週間天気予報を参照して下さい。
○9月4日(土)から9月10日(金)
天気は周期的に変化するでしょう。
平均気温は高い見込みです。平年の晴れ日数は約4日です。
○9月11日(土)から9月24日(金)
天気は周期的に変化するでしょう。前線や低気圧の影響で、天気のぐずつく時期もある見込みです。
平均気温は平年並の込みです。平年の晴れ日数は約7日です。
<予想される天候に関する循環場の特徴(アンサンブル平均天気図)>
・500hPa高度・偏差
月平均でみると、日本付近は広く正偏差に覆われ、ゾーナル注1な流れでやや西谷注2傾向。このため天気は周期的に変化し、気温は高めに経過しやすい。
2週目(図略)は、日本付近は正偏差に覆われ、流れはゾーナル。3〜4週目(図略)も、正偏差に覆われるが、太平洋高気圧は後退し、西谷傾向を示す。
注1)ゾーナル:偏西風の蛇行が小さい状態。低気圧や高気圧が順調に東進し天気は周期変化しやすい。
注2)西谷:上空で日本の西側が気圧の谷となり、南から暖かく湿った空気が入りやすい。
・地上気圧と降水量
月平均では、日本付近にひろく降水域があるが、まとまった降水量は見られない。
後半(3〜4週目:図略)には、日本の南岸に前線によるものと思われる降水域が予想されている。
850haの気温偏差の実況と各アンサンブルメンバーの予想
北日本850hPaの気温は、アンサンブルメンバーの平均でみるとこれまで高めで推移してきたものが、一旦下降し、1週目後半から再び上昇して平年より高めになることが予想されている。ただし、後半のバラツキは大きい。また、最近は850hPa気温に比べて地上実況が高めに推移しており、今回もこれを考慮し地上実況は高めに考える。
北日本850hPa高度(上空約1500m)での気温偏差の実況と予想縦軸:気温偏差(℃)、横軸:日付発表日以降の細線は各アンサンブルメンバーの予想値、太線は平均値。
注)・資料の内容を他の要素により修正して予報を組み立てることがあります。
・850hPaの気温は、地上の気温と必ずしも対応しないことがあります。
注:1か月予報では、よく似た初期値から出発した10個の数値予報結果のバラツキ具合から予報の信頼度や確率を計算します(この手法をアンサンブル予報といい、10個の予報結果のそれぞれをアンサンブルメンバーといいます)。一般に予報結果がばらつかないほど、大気の流れが予測しやすい状態にあると考えられます。このような状態の時は、信頼度が高くなり、確率の大きな予報を出すことができます。

図 北日本850hPa高度(上空約1500m)での気温偏差の実況と予報
最近1週間の天候の経過
期間の前半は、東北日本海側では気圧の谷の影響で天気のぐずつく所が多かった。東北太平洋側では曇りの所もあったがおおむね晴れた。期間の後半は、前線や低気圧の影響で、全般に曇りや雨の日が多く、特に23日〜24日には、大雨となるところもあった。
平均気温は東北全域で偏差が+1.6℃と平年を上回った。降水量は東北日本海側が平年比138%で、東北太平洋側は96%だった。日照時間は東北日本海側が平年比75%で、東北太平洋側は102%だった。
| 気温偏差(℃) | 降水量(%) | 日照時間(%) |
東北全域 | +1.6 | 113 | 92 |
東北日本海側 | +1.3 | 138 | 75 |
東北太平洋側 | +1.7 | 96 | 102 |
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