1999年仙台管区気象台発表予報

8月20日発表1ヶ月予報


 本情報は仙台管区気象台発表の1ヶ月予報内容をお知らせします.


○8月20日発表 1ヶ月予報(8月21日から9月20日)

向こう1ヶ月の気温、降水量、日照時間、降雪量の各階級の確率(%)。

向こう1か月の気温、降水量、日照時間、降雪量の各等級の確率(%)

注)気温・降水量・日照時間は低い・平年並み・高い(少ない・平年並み・多い)の3階級で予報されます。階級幅は、平年値(1961年から90年)における各階級の出現頻度が30%対40%対30%となるように決める。

<予想される天候の特徴(予報期間:8月21日〜9月20日)>
 東北地方は、天気は周期的に変化するでしょう。日本海側は低気圧や前線の影響を受け、一時天気がぐずつくでしょう。
 この期間の平均気温は高い見込みです。
 平年の晴れ日数は約15日です。

<概 要>
[気  温]:東北地方は「高い」の可能性が大きく、その確率は50%です。次に大きい確率は「平年並」で40%です。「低い」の確率は10%と小さい。
[降 水 量]:東北日本海側は「平年並」の可能性が大きく、その確率はそれぞれ50%です。次に大きい確率は「多い」で30%です。「少ない」の確率は20%と小さい。東北太平洋側は「平年並」の可能性が大きく、その確率は50%です。次に大きい確率は「少ない」で30%です。「多い」の確率は20%と小さい。
[日照時間]:東北日本海側は「平年並」か「少ない」の可能性が大きく、その確率はそれぞれ40%です。「多い」の確率は20%と小さい。東北太平洋側は「平年並」の可能性が大きく、その確率は50%です。次に大きい確率は「多い」で30%です。「少ない」の確率は20%と小さい。


○8月21日(土)から8月27日(金)
 向こう1週間は、気圧の谷の影響で曇の日が多く、東北北部では22日と期間の終わりは雨となる見込みです。
 平均気温は高い見込みです。
 平年の晴れ日数は約4日です。詳細は週間天気予報を参照して下さい。

○8月28日(土)から9月3日(金)
 天気は周期的に変化するでしょう。
 平均気温は平年並の見込みです。平年の晴れ日数は約4日です。

○9月4日(土)から9月17日(金)
 天気は周期的に変化するでしょう。日本海側では低気圧や前線の影響で、天気のぐずつく時期があるでしょう。
 平均気温は高い見込みです。平年の晴れ日数は約7日です。

<予想される天候に関する循環場の特徴(アンサンブル平均天気図)>
・500hPa高度・偏差
 月平均でみると、太平洋高気圧は日本の南海上に後退するが、日本付近は広く正偏差に覆われる。2週目(図略)、3〜4週目(図略)も、日本付近は弱い正偏差に覆われる。日本付近は、期間を通して西谷の流れ。擾乱が発達して通り易く、暖かい空気が入り易い。

・地上気圧と降水量
 これまで東北地方を覆っていた太平洋高気圧の軸は南に下がり、その縁辺に沿って降水量が予想される。東北地方では日本海側を中心に影響を受け易いことが予想される。
 東北地方で予想される降水量は概ね平年並である。後半(3〜4週目:図略)には、日本の南岸に前線による降水域が予想される。



850haの気温偏差の実況と各アンサンブルメンバーの予想
 北日本850hPaの気温は、アンサンブルメンバーの平均でみるとこれまで高めで推移してきたものが、一旦下降し、2週目以降再び上昇して平年より高めになることが予想されている。ただし、後半のバラツキは大きい。また、最近の傾向として、予想より実況が高めに推移しており、今回も予想よりも高めに考える。

北日本850hPa高度(上空約1500m)での気温偏差の実況と予想縦軸:気温偏差(℃)、横軸:日付発表日以降の細線は各アンサンブルメンバーの予想値、太線は平均値。
 注)・資料の内容を他の要素により修正して予報を組み立てることがあります。
   ・850hPaの気温は、地上の気温と必ずしも対応しないことがあります。

注:1か月予報では、よく似た初期値から出発した10個の数値予報結果のバラツキ具合から予報の信頼度や確率を計算します(この手法をアンサンブル予報といい、10個の予報結果のそれぞれをアンサンブルメンバーといいます)。一般に予報結果がばらつかないほど、大気の流れが予測しやすい状態にあると考えられます。このような状態の時は、信頼度が高くなり、確率の大きな予報を出すことができます。



図 北日本850hPa高度(上空約1500m)での気温偏差の実況と予報
図 北日本850hPa高度(上空約1500m)での気温偏差の実況と予報

最近1週間の天候の経過
 期間の始め、13〜15日に日本の南海上から日本海に抜けた弱い熱帯低気圧の影響で、日本海側北部を除き雨となり、特に東北南部は各地で大雨となった。その後徐々に太平洋高気圧に覆われ、全域で概ね晴れの日が続いた。18日に仙台管区気象台は「小雨に関する東北地方気象情報第5号」を発表した。
 平均気温は東北全域で偏差が+2.4℃と高い。降水量は東北南部が平年比332%と多く、東北北部は48%と少ない。日照時間は東北全域で93%と少なかった。


 気温偏差(℃)降水量(%)日照時間(%)
東北全域+2.418093
東北日本海側+2.898105
東北太平洋側+2.123586

 
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