NARO 農研機構 国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

図説:東北の稲作と冷害

青森県の水稲うるち米作付品種


青森食糧事務所の公表データから最近の作付品種の動向を紹介する。最も大きな特徴は、良食味米の「つがるロマン」と「ゆめあかり」が急速に作付シェアを拡大したことである。

青森県の水稲うるち米作付品種


青森県品種別作付面積シェア

 図1の作付面積シェアからみた、青森県の基幹品種は、「つがるロマン」「ゆめあかり」「むつほまれ」の3品種であるといえる。それら3品種は県全体の作付面積の96.1%を占める。平成13年度の同速報値によると、「つがるロマン」が41.0%、「ゆめあかり」29.2%、「むつほまれ」26.5%となっている。
 次に各品種の作付割合の動向を図2で紹介する。

青森県におけるうるち米の主要品種作付割合の動向

 平成7年当時の上位3品種は。「むつほまれ」74.0%、「むつかおり」10.7%、「つがるおとめ」10.0%であった。「つがるロマン」は平成9年から作付が始まり、その後急速に普及して平成12年には「むつほまれ」を超し、現在の主力品種になってきている。また「ゆめあかり」は平成11年から作付が始まり、次の年の平成12年には「むつほまれ」を超し、今は作付面積第2位の品種へと劇的に普及が拡大したことが分かる。  長く主力品種であった「むつほまれ」は平成11年まではその位置を占めていたが、平成12年に「つがるロマン」「ゆめあかり」にその地位を譲ることになる。このように、近年の良食味米への消費ニーズの高まりによって、品種育成と普及拡大が生産現場での重要な対応となっているといえよう。
 
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