図説:東北の稲作と冷害

地上天気図予想で先の天気を読む


地上天気図は新聞やテレビでなじみぶかく、天気を理解する上で参考になる。その天気図の1週間先までの予想図を公開している一つのホームページを紹介する。

 地上天気図は農業関係者にとって最もなじみ深いものであろう。1週間先までの予想天気図を日々公開しているのは、国土環境株式会社のホームページ(http://www.metocean.co.jp/ 下図)である。
国土環境株式会社
 東北地域の冷害は、いわば地球規模で毎年起こる東アジアのモンスーン(雨期)、わが国では梅雨の現象に起因する。梅雨前線は冷涼な北のオホーツク海高気圧と温暖な南の太平洋高気圧の2つの気団が衝突するところに形成される。その時、オホーツク海高気圧から吹き出す冷たく湿った風"やませ"が東北太平洋側に吹きつける。"やませ"が吹きつけると、気温は急降下し、日照のない状態が続き、水稲の生育に影響を及ぼす。その程度がひどい場合には、冷害となる。この時期の地上天気図をみると、次のように移り変わる。
 日本付近にほぼ東西に延びる前線が停滞し、これに沿って低気圧が次々と東進する。このため日本では北海道を除く広い範囲で雨の日が続く。梅雨期の気圧配置の特徴は、オホーツク海に中心をもつ高気圧が南西に張り出し、北日本を覆うことである。梅雨前線は5月中旬頃に沖縄方面から次第に北上し、6月上旬に西日本から梅雨に入る。7月に入ると梅雨前線は次第に北上し、南日本から梅雨明けとなる。東北南部の平年の梅雨入りは6月10日、梅雨明けは7月23日。東北北部の平年の梅雨入りは6月12日、梅雨明けは7月27日である。
 さて、予想天気図をみるには、同表紙ページの右上にある国土環境株式会社の天気情報アイコン国土環境株式会社の環境情報アイコンの2つのアイコンの内、国土環境株式会社の天気情報アイコンをまずクリックする。次に、「天気情報」のページが現れる。そのメニューのなかに、「気圧配置」があるので、それをクリックすると次の図が表示される。
2002年1月31日の気圧配置
 さらに、「拡大する」か「一日毎」を選択すると、この先1週間の予想天気図を見ることができる。この情報と高層天気図の予想とを併せてみると、今後の天気の移り変わりをある程度推察できる。

 
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