1999年仙台管区気象台発表予報

7月9日発表1ヶ月予報


 本情報は仙台管区気象台発表の1ヶ月予報内容をお知らせします.


○7月9日発表 1ヶ月予報(7月10日から8月9日)

向こう1ヶ月の気温、降水量、日照時間、降雪量の各階級の確率(%)。

向こう1か月の気温、降水量、日照時間、降雪量の各等級の確率(%)

注)気温・降水量・日照時間は低い・平年並み・高い(少ない・平年並み・多い)の3階級で予報されます。階級幅は、平年値(1961年から90年)における各階級の出現頻度が30%対40%対30%となるように決める。

<予想される天候の特徴(予報期間:7月10日〜8月9日)>
東北地方では、前半を中心に梅雨前線の活動が不活発で、北からの高気圧に覆われることが多いため、気温はやや低めで経過し、太平洋側を中心に曇りの日が多くなる見込みです。
 平均気温は「平年並」か「低い」でしょう。(平年の晴れ日数は約14日です。)


<概 要>
[気  温]:東北地方は「平年並」か「低い」可能性が大きく、その確率はそれぞれ40%です。「高い」確率は20%と小さい。
[降 水 量]:日本海側は「平年並」か「少ない」可能性が大きく、その確率はそれぞれ40%です。「多い」確率は20%と小さい。
太平洋側は「平年並」の可能性が大きく、その確率は50%です。次に大きい確率は「多い」で30%です。「少ない」確率は20%と小さい。
[日照時間]:東北地方は「平年並」の可能性が大きく、その確率は50%です。次に大きい確率は「少ない」で30%です。「多い」確率は20%と小さい。


○7月10日(土)から7月16日(金)
 高気圧が北に偏って張り出すため、湿った東風が入る太平洋側では、曇りの日が多いでしょう。日本海側では北部を中心に晴れる日が多い見込みです。
 平均気温は平年並の見込みです。
(平年の晴れ日数は約3日です。詳細は週間天気予報を参照して下さい。)

○7月17日(土)から7月23日(金)
 冷たい高気圧に覆われ、太平洋側では晴れる日が多いでしょう。日本海側では、上空の寒気の影響で曇りの日が多いでしょう。
 平均気温は低い見込みです。(平年の晴れ日数は約3日です。)

○7月24日(土)から8月6日(金)
 オホーツク海高気圧の影響で、太平洋側では平年に比べ曇りや雨の日が多く、日本海側では平年同様晴れの日が多いでしょう。
 平均気温は平年並の見込みです。(平年の晴れ日数は約8日です。)

<予想される天候に関する循環場の特徴(アンサンブル平均天気図)>
・500hPa高度・偏差
 月平均では、日本付近は広く負偏差に覆われている。高緯度では正偏差で、オホーツク海には気圧の尾根がある。
 2週目(各週の図略)は、極東域が広く谷場となり負偏差。気圧の谷の軸は東海上にあり東谷パターンで寒気が入りやすい。3〜4週目は、日本付近に弱い逆位相ある。

・地上気圧と降水量
 月平均では、オホーツク海付近の高圧部が期間を通じてはっきりしている。日本付近には、強い凝結域はかかっていない。30°N以南で対流性と見られる強い凝結域があるが、1週目の熱帯擾乱による寄与が大きく不確定。
 2週目以降の地上の降水量(図略)は、日本の南に広がり、日本付近でまとまったものは見られない。また、1週目と3〜4週目にはオホーツク海高気圧が顕著である。


850haの気温偏差の実況と各アンサンブルメンバーの予想
 北日本850hPaの気温は、アンサンブルメンバーの平均でみると1週目後半から平年を下回り、その後低温傾向が持続する。2週目以降はアンサンブルメンバーのバラツキはやや大きいが、低温傾向は同様。

 北日本850hPa高度(上空約1500m)での気温偏差の実況と予想縦軸:気温偏差(℃)、横軸:日付発表日以降の細線は各アンサンブルメンバーの予想値、太線は平均値。
 注)・資料の内容を他の要素により修正して予報を組み立てることがあります。
   ・850hPaの気温は、地上の気温と必ずしも対応しないことがあります。

注:1か月予報では、よく似た初期値から出発した10個の数値予報結果のバラツキ具合から予報の信頼度や確率を計算します(この手法をアンサンブル予報といい、10個の予報結果のそれぞれをアンサンブルメンバーといいます)。一般に予報結果がばらつかないほど、大気の流れが予測しやすい状態にあると考えられます。このような状態の時は、信頼度が高くなり、確率の大きな予報を出すことができます。


図 北日本850hPa高度(上空約1500m)での気温偏差の実況と予報
図 北日本850hPa高度(上空約1500m)での気温偏差の実況と予報

最近1週間の天候の経過
 3〜4日にかけて梅雨前線の影響で全般に雨となった。その後は、オホーツク海高気圧に覆われ、南部では晴れの日が多かった。北部では、北からの寒気の影響を受け、南部に比べると気温が低く、日照時間も少なかった。
 気温は平年を下回った。降水量は平年を下回った。日照時間は南部では平年を上回ったが、北部では平年を下回った。


 気温偏差(℃)降水量(%)日照時間(%)
東北全域-0.661130
東北日本海側-0.777115
東北太平洋側-0.551139

 
GotoHome Prev Next Return Opinion
reigai@tnaes.affrc.go.jp