1999年仙台管区気象台発表予報

7月16日発表１ヶ月予報

　本情報は仙台管区気象台発表の１ヶ月予報内容をお知らせします．

向こう１ヶ月の気温、降水量、日照時間、降雪量の各階級の確率（％）。

注）気温・降水量・日照時間は低い・平年並み・高い（少ない・平年並み・多い）の３階級で予報されます。階級幅は、平年値（１９６１年から９０年）における各階級の出現頻度が３０％対４０％対３０％となるように決める。

＜予想される天候の特徴（予報期間：7月17日〜8月16日）＞
　東北地方では、期間のはじめは気圧の谷の影響で、平年同様曇りや雨の日が多いでしょう。その後は太平洋高気圧に覆われ平年同様晴れの日が多いでしょう。
　平均気温は「平年並」でしょう。（平年の晴れ日数は約15日です。）


＜概　要＞
［気　　温］：東北地方は「平年並」の可能性が大きく、その確率はそれぞれ50％です。次に大きい確率は「高い」で30％です。「低い」確率は20％と小さい。
［降 水 量］：東北地方は「平年並」の可能性が大きく、その確率は50％です。次に大きい確率は「少ない」で30％です。「多い」確率は20％と小さい。
［日照時間］：東北地方は「平年並」の可能性が大きく、その確率は50％です。次に大きい確率は「多い」で30％です。「少ない」確率は20％と小さい。


○7月17日（土）から7月23日（金）
　期間の中頃まで気圧の谷の影響で曇りの日が多く、雨や雷雨となる所があるでしょう。期間の終わり頃は日本海側では曇る日が多いですが、太平洋側では高気圧に覆われ概ね晴れるでしょう。
　平均気温は平年並の見込みです。（平年の晴れ日数は約3日です。詳細は週間天気予報を参照して下さい。）

○7月24日（土）から7月30日（金）
　太平洋高気圧に覆われ平年同様晴れの日が多いですが、大気の状態は不安定でしょう。
　平均気温は平年並の見込みです。（平年の晴れ日数は約4日です。）

○7月31日（土）から8月13日（金）
　太平洋高気圧に覆われ、平年同様晴れの日が多いでしょう。
　平均気温は平年並の見込みです。（平年の晴れ日数は約8日です。）

＜予想される天候に関する循環場の特徴（アンサンブル平均天気図）＞
・500hPa高度・偏差
　月平均、2週目、3〜4週目とも、日本付近は広く正偏差に覆われている。
　夏型の安定した晴天をもたらす太平洋高気圧は、月平均で見ると関東以西から中国大陸東岸に張り出す予想。2週目もほぼ同様の状態だが、3〜4週目は北に勢力を広げる予想。東北地方は、前半はやや大気の状態が不安定だが、次第に太平洋高気圧の勢力が強まり安定してくる。

・地上気圧と降水量
　月平均では、太平洋高気圧が東海上から日本付近に張り出している。日本付近には、本州南岸沿いに細長く降水域が広がっているが、1週目（図略）の熱帯擾乱による寄与が大きい。2週目以降（図略）の地上の降水量は、日本付近でまとまったものは見られない。
　太平洋高気圧の張り出しの軸は、2週目は日本の南海上だが、3〜4週目は本州の南岸付近となり、次第に勢力が強まってくる。


850haの気温偏差の実況と各アンサンブルメンバーの予想
　北日本850hPaの気温は、アンサンブルメンバーの平均でみると期間を通してほぼ平年並が予想される。バラツキも小さく、信頼度は高い。

　北日本850hPa高度（上空約1500ｍ）での気温偏差の実況と予想縦軸：気温偏差（℃）、横軸：日付発表日以降の細線は各アンサンブルメンバーの予想値、太線は平均値。
　注）・資料の内容を他の要素により修正して予報を組み立てることがあります。
　　　・850ｈPaの気温は、地上の気温と必ずしも対応しないことがあります。

注：１か月予報では、よく似た初期値から出発した10個の数値予報結果のバラツキ具合から予報の信頼度や確率を計算します（この手法をアンサンブル予報といい、10個の予報結果のそれぞれをアンサンブルメンバーといいます）。一般に予報結果がばらつかないほど、大気の流れが予測しやすい状態にあると考えられます。このような状態の時は、信頼度が高くなり、確率の大きな予報を出すことができます。





図　北日本850hPa高度（上空約1500m）での気温偏差の実況と予報
最近１週間の天候の経過
　9日は、北に偏った高気圧の影響で太平洋側では曇りとなったが、日本海側では晴れた。10〜11日は日本海側北部では概ね晴れたが、その他の地方では低気圧や前線の影響で曇りや雨となった。その後の12〜15日も日本の南海上に発生した弱い熱帯低気圧がゆっくり北上したため、全般に雨となり、太平洋側では大雨となった。
　気温は日本海側では平年を上回り、太平洋側ではほぼ平年並。降水量は、平年を上回り、特に太平洋側では大きく平年を上回った。日照時間は日本海側ではほぼ平年並、太平洋側では平年を下回った。

	気温偏差（℃）	降水量（％）	日照時間（％）
東北全域	+0.6	351	62
東北日本海側	+1.4	118	100
東北太平洋側	+0.1	506	39

　

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