1999年仙台管区気象台発表予報

7月23日発表1ヶ月予報


 本情報は仙台管区気象台発表の1ヶ月予報内容をお知らせします.


○7月23日発表 1ヶ月予報(7月24日から8月23日)

向こう1ヶ月の気温、降水量、日照時間、降雪量の各階級の確率(%)。

向こう1か月の気温、降水量、日照時間、降雪量の各等級の確率(%)

注)気温・降水量・日照時間は低い・平年並み・高い(少ない・平年並み・多い)の3階級で予報されます。階級幅は、平年値(1961年から90年)における各階級の出現頻度が30%対40%対30%となるように決める。

<予想される天候の特徴(予報期間:7月24日〜8月23日)>
 東北地方では、太平洋高気圧に覆われ平年同様晴れの日が多い見込みですが、日本海側を中心に前線や低気圧の影響を受け天気のぐずつく時期があるでしょう。
 平均気温は「平年並」でしょう。(平年の晴れ日数は約16日です。)


<概 要>
[気  温]:東北地方は「平年並」の可能性が大きく、その確率は50%です。次に大きい確率は「高い」で30%です。「低い」確率は20%と小さい。
[降 水 量]:東北地方は「平年並」の可能性が大きく、その確率は50%です。次に大きい確率は日本海側では「多い」で30%、「少ない」確率は20%と小さい。太平洋側では「少ない」で30%、「多い」可能性は20%と小さい。
[日照時間]:日本海側では「平年並」の可能性が大きく、その確率は50%です。次に大きい確率は「少ない」で30%です。太平洋側では「平年並」か「多い」の可能性が大きくその確率はそれぞれ40%です。「少ない」確率は20%と小さい。


○7月24日(土)から7月30日(金)
 晴れる日もありますが、期間の初めは大気の状態が不安定なため、にわか雨か雷雨となるところがあるでしょう。
 平均気温は高い見込みです。
(平年の晴れ日数は約4日です。詳細は週間天気予報を参照して下さい。)


○7月31日(土)から8月6日(金)
 太平洋高気圧に覆われ平年同様晴れの日が多いですが、日本海側を中心に前線や低気圧の影響を受け天気のぐずつく時期があるでしょう。
 平均気温は平年並の見込みです。
 (平年の晴れ日数は約4日です。)


○8月7日(土)から8月20日(金)
 太平洋高気圧に覆われ、平年同様晴れの日が多いですが、前線や低気圧の影響を受け天気のぐずつく時期があるでしょう。
 平均気温は平年並の見込みです。
 (平年の晴れ日数は約8日です。)

<予想される天候に関する循環場の特徴(アンサンブル平均天気図)>
500hPa高度・偏差
 月平均、2週目、3〜4週目とも、日本付近は広く正偏差に覆われている。
 夏型の安定した晴天をもたらす太平洋高気圧は、月平均で見ると東北地方南部から中国大陸東岸に張り出す予想。3〜4週目に勢力はやや弱まるが、期間を通して東北南部を中心に太平洋高気圧の圏内に入る予想。2週目に中国東北部に気圧の谷があり、北日本はやや西谷傾向となっている。このため、日本海側を中心に低気圧や前線の影響を受ける可能性がある。

・地上気圧と降水量
 月平均では、太平洋高気圧が東海上から日本付近に張り出している。1週目(図略)には九州の南海上に熱帯低気圧に伴うまとまった降水域が見られる。2週目以降(図略)は朝鮮半島付近に低気圧や前線に伴うまとまった降水域が見られ、北日本にはその一部がかかる。
 太平洋高気圧の張り出しは、3〜4週目でやや後退するが、期間を通して勢力は強い。


850haの気温偏差の実況と各アンサンブルメンバーの予想
 北日本850hPaの気温は、アンサンブルメンバーの平均でみると期間を通してほぼ平年並が予想される。3〜4週目以降はバラツキが大きく、信頼度は小さい。

北日本850hPa高度(上空約1500m)での気温偏差の実況と予想縦軸:気温偏差(℃)、横軸:日付発表日以降の細線は各アンサンブルメンバーの予想値、太線は平均値。
 注)・資料の内容を他の要素により修正して予報を組み立てることがあります。
   ・850hPaの気温は、地上の気温と必ずしも対応しないことがあります。

注:1か月予報では、よく似た初期値から出発した10個の数値予報結果のバラツキ具合から予報の信頼度や確率を計算します(この手法をアンサンブル予報といい、10個の予報結果のそれぞれをアンサンブルメンバーといいます)。一般に予報結果がばらつかないほど、大気の流れが予測しやすい状態にあると考えられます。このような状態の時は、信頼度が高くなり、確率の大きな予報を出すことができます。


図 北日本850hPa高度(上空約1500m)での気温偏差の実況と予報
図 北日本850hPa高度(上空約1500m)での気温偏差の実況と予報

最近1週間の天候の経過
 期間の初めは日本海に停滞した低気圧の影響で、東北全般に天気が崩れた。その後は梅雨前線が東北地方南部に停滞し、日本の南海上を北上する台風第4号から変わった熱帯低気圧から暖湿な南風が入り、前線活動が活発化し、南部を中心に雨の日が多かった。
 平均気温は、平年差の東北全域平均で+0.9℃と平年を上回った。降水量は梅雨前線の影響を受けた南部では140%と平年を上回り、日照時間は44%と平年を下回った。北部では降水量は59%と平年を下回り、日照時間は91%とほぼ平年並であった。


 気温偏差(℃)降水量(%)日照時間(%)
東北全域+0.99767
東北日本海側+1.110873
東北太平洋側+0.89064

 
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