2001年仙台管区気象台発表予報
5月4日発表1ヶ月予報
本情報は仙台管区気象台発表の1ヶ月予報内容をお知らせします.
○5月4日発表 1ヶ月予報(5月5日から6月4日)
向こう1ヶ月の気温、降水量、日照時間、降雪量の各階級の確率(%)。

注)気温・降水量等は、「低い(少ない)」「平年並」「高い(多い)」の3つの階級で予報します。階級の幅は、1971〜2000年の30年間における各階級の出現率が等分(それぞれ33%)となるように決めてあります(気候的出現率と呼びます)。
<予想される天候の特徴(予報期間:5月5日〜6月4日)>
東北地方は、前半は高気圧に覆われる日が多く、天気は平年に比べ晴れの日が多いでしょう。後半、天気は概ね周期的に変化しますが、オホーツク海高気圧や前線の影響でぐずつく時期があるでしょう。
なお、4月から降水量のかなり少ない状態が続いていますので、水の管理や農作物の管理に十分注意して下さい。
平均気温は平年並でしょう。
向こう28日間の晴れ日数:東北地方で約16日
<概 要>
[気 温]:東北地方は「平年並」の可能性が最も大きく、その確率は50%です。次に大きい可能性は「高い」でその確率は30%です。「低い」の可能性は20%と小さい。
[降 水 量]:東北地方は「平年並」か「少ない」の可能性が大きく、その確率はそれぞれ40%です。「多い」の可能性は20%と小さい。
[日照時間]:東北日本海側は「平年並」の可能性が最も大きく、その確率は50%です。次に大きい可能性は「多い」でその確率は30%です。「少ない」の可能性は20%と小さい。
東北太平洋側は「平年並」の可能性が最も大きく、その確率は50%です。次に大きい可能性は「少ない」でその確率は30%です。「多い」の可能性は20%と小さい。
○5月5日(土)から5月11日(金)
7日頃に気圧の谷の通過で天気が崩れますが、その他の日は高気圧に覆われ概ね晴れるでしょう。
平均気温は平年並でしょう。
平年の晴れ日数:東北地方で約4日
○5月12日(土)から5月18日(金)
高気圧に覆われ晴れの日が多いでしょう。
平均気温は高いでしょう。
平年の晴れ日数:東北地方で約4日
○5月19日(土)から6月1日(金)
天気は概ね周期的に変化しますが、オホーツク海高気圧や前線の影響でぐずつく時期があるでしょう。平年に比べ曇りや雨の日が多い見込みです。
平均気温は平年並でしょう。
平年の晴れ日数:東北地方で約8日
予想される天候に関する循環場の特徴(アンサンブル平均天気図)
・500hPa高度・偏差
月平均で見ると、日本付近は負偏差。一方、北海道の北はカムチャッカ半島付近に中心を持つ正偏差となっている。
日本付近の偏西風の流れは弱い西谷傾向。
天気は周期変化が基調となるが、一時オホーツク海高気圧や前線の影響を受けやすい見込み。
週別(図略)では、日本付近は1週目は負偏差で流れはゾーナル。2週目は正偏差でやや西谷傾向。3〜4週目は、ほぼ月平均と同様。
・地上気圧と降水量
月平均で見ると、日本のはるか東海上に中心を持つ太平洋高気圧が西に張り出す。カムチャッカ半島付近に弱い高気圧がみられ、一時オホーツク海高気圧が発生する見込み。まとまった降水域は、本州以南を広く覆うが、中心は日本の南岸から九州方面。
週別(図略)では、1週目は日本付近は広い範囲に弱い降水域がかかる。2週目は、本州の南海上に、前線に対応する降水域の中心があるが、東北地方にまとまった降水域はかからない。3〜4週目には前線はやや北上し、東北南部までまとまった降水域がかかる。
・北日本850hPa気温平年差の時系列
アンサンブルメンバーの平均は、1週目のはじめは低温だが、後半は平年を上回る。2週目以降はゆっくり下降して、3〜4週目はほぼ平年並で推移する。
ただし、カムチャッカ半島付近のブロッキング高気圧*1の動向が不確実で、各アンサンブルメンバーのバラツキは大きい。
*1:ブロッキング高気圧が発達するとオホーツク海高気圧が発生し、東北太平洋側は冷たく湿った東よりの風がはいり、天気がぐづつきやすい。
東北地方地域平均気温平年差の実況と予測結果
週別の気温は、1週目「平年並」、2週目「高い」、3〜4週目「平年並」を予測している。なお、予報の信頼度は、ブロッキング高気圧の動向に不確定性が大きいことから、小さいと考える。

最近1週間の天候の経過
この期間、27〜29日は移動性高気圧に覆われ、東北地方は概ね晴れた。30〜3日は、オホーツク海高気圧が発生し、また本州の南岸沿いを低気圧が短い周期で通過した。このため東北日本海側では北部を中心に概ね晴れたが、東北太平洋側では、冷たく湿った東よりの風の影響で曇りや小雨となり、気温がかなり低かった。
期間を通して東北地方では大きな天気の崩れはなく、4月にはいってからの少雨の状態が続いている。
平均気温は、東北日本海側で平年差+0.1℃と平年並、東北太平洋側で平年差-1.6℃と低かった。降水量は、東北地方で平年比5%と少なかった。日照時間は、東北日本海側で平年比140%と多く、東北太平洋側で平年比96%と平年並だった。
| 気温偏差(℃) | 降水量(%) | 日照時間(%) |
東北全域 | -0.9 | 5 | 114 |
東北日本海側 | +0.1 | 0 | 140 |
東北太平洋側 | -1.6 | 7 | 96 |
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