2001年仙台管区気象台発表予報
5月11日発表1ヶ月予報
本情報は仙台管区気象台発表の1ヶ月予報内容をお知らせします.
○5月11日発表 1ヶ月予報(5月12日から6月11日)
向こう1ヶ月の気温、降水量、日照時間、降雪量の各階級の確率(%)。

注)気温・降水量等は、「低い(少ない)」「平年並」「高い(多い)」の3つの階級で予報します。階級の幅は、1971〜2000年の30年間における各階級の出現率が等分(それぞれ33%)となるように決めてあります(気候的出現率と呼びます)。
<予想される天候の特徴(予報期間:5月12日〜6月11日)>
東北地方の天気はおおむね周期的に変化しますが、低気圧や前線による天気の崩れは小さい見込みです。2週目以降は、オホーツク海高気圧の影響で天気のぐずつく時期があるでしょう。
平均気温は平年並でしょう。
向こう28日間の晴れ日数:東北地方で約16日
<概 要>
[気 温]:東北地方は「平年並」の可能性が最も大きく、その確率は50%です。次に大きい可能性は「高い」でその確率は30%です。「低い」の可能性は20%と小さい。
[降 水 量]:東北地方は「平年並」か「少ない」の可能性が大きく、その確率はそれぞれ40%です。「多い」の可能性は20%と小さい。
[日照時間]:東北地方は「平年並」か「多い」の可能性が大きく、その確率はそれぞれ40%です。「少ない」の可能性は20%と小さい。
○5月12日(土)から5月18日(金)
期間の中頃に気圧の谷の影響で天気が崩れるところがあるでしょう。その他の日は高気圧に覆われおおむね晴れるでしょう。
平均気温は高いでしょう。
平年の晴れ日数:東北地方で約4日
○5月19日(土)から5月25日(金)
天気は概ね周期的に変化しますが、オホーツク海高気圧の影響で天気のぐずつく時期があるでしょう。
平均気温は平年並でしょう。
平年の晴れ日数:東北地方で約4日
○5月26日(土)から6月8日(金)
天気は概ね周期的に変化しますが、オホーツク海高気圧の影響で天気のぐずつく時期があるでしょう。
平均気温は平年並でしょう。
平年の晴れ日数:東北地方で約8日
予想される天候に関する循環場の特徴(アンサンブル平均天気図)
・500hPa高度・偏差
月平均で見ると、日本付近は負偏差。一方、カムチャッカ半島付近にはオホーツク海高気圧に対応する正偏差域がある。
ただし、2週目以降は高緯度の変動についての不確定性は大きい。
日本付近は西谷傾向だが、天気は周期変化が基調となる。また、オホーツク海高気圧の影響を受ける時期がある見込み。
週別(図略)では、1週目は正偏差。2週目以降は、日本付近は負偏差に覆われ、オホーツク海には気圧の尾根が予想される。
・地上気圧と降水量
月平均で見ると、日本付近は弱い高圧部だが、日本の南に張り出す太平洋高気圧と、オホーツク海高気圧が合わさった形になっている。
降水域は東北地方にかからず、関東以南を広く覆うが、まとまった降水域の中心は日本の南岸から南海上。
週別(図略)では、1週目は東海上から張り出す高気圧に覆われるが、2週目以降は、月平均と同様にオホーツク海高気圧の発生が見られる。
・北日本850hPa気温平年差の時系列
アンサンブルメンバーの平均は、1週目は高いが、半ばをピークに下降し、2週目、3〜4週目はほぼ平年並で推移する。
ただし、2週目以降は、各アンサンブルメンバーのバラツキは大きい。
東北地方地域平均気温平年差の実況と予測結果
週別の気温は、1週目「高い」、2週目「平年並」、3〜4週目「平年並」を予測しており、予報も同じ。なお、予報の信頼度は、オホーツク海付近の変動について不確定性が大きいことから、小さいと考える。

最近1週間の天候の経過
この期間、4〜6日はオホーツク海高気圧が日本付近に広く張り出し概ね晴れたが、東北太平洋側の沿岸部では冷たく湿った東よりの風の影響で曇りで気温が低かった。その後は、低気圧や前線の影響で曇りや雨の日が多く、8〜10日はオホーツク海高気圧の影響で東北北部の太平洋側では気温がかなり低くなった。
なお、期間のはじめと終わりには、各地に低温注意報が発表された。
平均気温は、東北北部で平年差-1.1℃と低く、東北南部で平年差+0.7℃と平年並だった。降水量は、東北北部で平年比229%と多かったが、東北南部で平年比86%と平年並だった。日照時間は、東北地方で平年比57%と少なかった。
| 気温偏差(℃) | 降水量(%) | 日照時間(%) |
東北全域 | -0.1 | 153 | 57 |
東北日本海側 | +0.9 | 137 | 66 |
東北太平洋側 | -0.8 | 165 | 51 |
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