2013年仙台管区気象台発表予報
1月24日発表3ヶ月予報
本情報は仙台管区気象台発表の3ヶ月予報内容をお知らせします.
○1月24日発表 3ヶ月予報(2月から4月までの天候見通し)
<予想される向こう3か月の天候>
向こう3か月の出現の可能性が最も大きい天候と、特徴のある気温、降水量等の確率は以下のとおりです。
2月 東北日本海側では、平年と同様に曇りや雪の日が多く、東北太平洋側では、平年と同様に晴れの日が多いでしょう。
3月 東北日本海側では、平年と同様に曇りや雨または雪の日が多く、東北太平洋側では、平年と同様に晴れの日が多いでしょう。
4月 東北日本海側では、天気は数日の周期で変わるでしょう。東北太平洋側では、天気は数日の周期で変わり、平年と同様に晴れの日が多い見込みです。
<向こう3か月の気温、降水量の各階級の確率(%)>
【気 温】
[東北地方]
3か月
2月
3月
4月
凡例:
低い
平年並
高い
【降 水 量】
[東北地方]
3か月
2月
3月
4月
凡例:
少ない
平年並
多い
【降 雪 量】
[東北日本海側]
3か月
凡例:
少ない
平年並
多い
向こう3か月の確率予報の特徴
各階級の確率の偏りが小さい場合は記述していない。
2〜4月
2月
3月
4月
数値予報による海洋と大気の流れの予報
海面水温は、東部インド洋から西部太平洋赤道域にかけて正偏差、西部インド洋赤道域と中部・東部太平洋赤道域では負偏差の予想。予報期間中はエルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生せず平常の状態が続く見込み。
対流活動は、インドからフィリピンの東にかけて平年より活発となり、亜熱帯ジェット気流をユーラシア大陸東部で北に蛇行させ、日本付近で南に蛇行させる。
500hPa 高度は、このジェット気流の蛇行に対応して、ユーラシア大陸東部で正偏差、日本付近で負偏差となる予想で、日本付近へは寒気が流れ込みやすい予想。アリューシャン低気圧は平年より日本の近くで強いため、冬型の気圧配置はやや強く、北日本は低気圧の影響を受けやすいとみられる。
東北地方では、2 月と3 月を中心に寒気の影響を受けやすく、やや低温傾向が予想される。また、降水量はやや多い傾向で、東北日本海側の降雪量はやや多い傾向となる見込み。
月別の予想
2月
:大陸から日本の東にかけて広く負偏差に覆われる。北極付近の気圧が高く、日本付近の気圧が低いため、日本付近に寒気に流れ込みやすい。アリューシャン低気圧は平年より強く、冬型の気圧配置は平年に比べやや強い見込み。このため、東北地方は寒気の影響を受け、やや低温傾向となる。また日本付近を低気圧が通過するため、降水量はやや多い傾向と予想する。東北日本海側では平年と同様に曇りや雪の日が多く、東北太平洋側では平年と同様に晴れの日が多い見込み。
3月
:日本付近は負偏差に覆われる。アリューシャン低気圧は平年より日本の近くで強く、シベリア高気圧も平年より強いため、冬型の気圧配置は平年に比べ強い見込み。東北地方は低気圧の影響を受けやすく、低気圧の通過後は冬型の気圧配置が強まり、寒気の影響を受ける。このため、やや低温傾向で降水量はやや多い傾向と予想する。東北日本海側では平年と同様に曇りや雨または雪の日が多く、東北太平洋側では平年と同様に晴れの日が多い見込み。
4月
:日本付近は広く正偏差に覆われる。日本付近の等圧線の間隔は広くなり、日本の東では太平洋高気圧が北に張り出す予想。日本付近を高気圧と低気圧が交互に通るようになる。東北地方では天気は数日の周期で変わり、東北太平洋側では平年と同様に晴れの日が多い見込み。
最近の天候経過
1月上旬
:この期間、冬型の気圧配置が続き、東北日本海側では曇りや雪の日が多く、東北太平洋側では晴れの日が多かった。寒気に覆われ、気温はかなり低くなった。1 日から4 日にかけては低気圧や前線および冬型の気圧配置の影響により、東北日本海側を中心に大雪となり、3 日は青森県と福島県で日降雪量50cm 以上の所があった。9 日から10 日にかけては強い冬型の気圧配置の影響により、東北日本海側で大雪の所があった。
平均気温はかなり低い。降水量は東北北部で平年並、東北南部でかなり少ない。日照時間は東北日本海側で少なく、東北太平洋側で多い。
1月中旬
:期間のはじめは冬型の気圧配置がゆるみ、低気圧と高気圧が交互に通過した。期間の中頃からは冬型の気圧配置が続いた。このため、東北日本海側では曇りや雪の日が続き、大雪となる日があった。東北太平洋側では晴れの日が多かった。一時、強い寒気が南下したため、気温は低くなった。14 日は本州の南を低気圧が発達しながら東進したため、東北南部を中心に平地でも大雪となった。18 日は強い冬型の気圧配置の影響により、各県で大雪の所があった。
平均気温は低い。降水量は東北北部で平年並、東北南部でかなり多い。日照時間は東北日本海側でかなり少なく、東北太平洋側で多い。
循環場の特徴
1月(20日まで)
:500hPa 高度は、偏西風の蛇行が明瞭で、北極海から中央シベリアにかけてと太平洋北東部で正偏差となり、気圧の尾根が発達した一方、オホーツク海を中心に負偏差となり、北日本から日本の東にかけて気圧の谷が深まった。シベリア高気圧、アリューシャン低気圧はともに平年より強く、冬型の気圧配置が強かった。東北地方は、寒気が流れ込みやすく、上旬を中心に低温となった。
reigai@ml.affrc.go.jp