2013年仙台管区気象台発表予報

2月25日発表3ヶ月予報


 本情報は仙台管区気象台発表の3ヶ月予報内容をお知らせします.

○2月25日発表 3ヶ月予報(3月から5月までの天候見通し)

<予想される向こう3か月の天候>
 向こう3か月の出現の可能性が最も大きい天候と、特徴のある気温、降水量等の確率は以下のとおりです。

3月 東北日本海側では、平年と同様に曇りや雨または雪の日が多く、東北太平洋側では、平年と同様に晴れの日が多いでしょう。

4月 東北日本海側では、天気は数日の周期で変わるでしょう。東北太平洋側では、天気は数日の周期で変わり、平年と同様に晴れの日が多い見込みです。

5月 天気は数日の周期で変わるでしょう。
 気温は、平年並または高い確率ともに40%です。

<向こう3か月の気温、降水量の各階級の確率(%)>
【気  温】
[東北地方]
3か月
3月
4月
5月
凡例:低い平年並高い
【降 水 量】
[東北日本海側]
3か月
3月
4月
5月
[東北太平洋側]
3か月
3月
4月
5月
凡例:少ない平年並多い

1.向こう3か月の確率予報の特徴
 各階級の確率の偏りが小さい場合は記述していない。

3〜5月 
3月 
4月 
5月気温は、平年並または高い確率ともに40%です。

2.数値予報による海洋と大気の流れの予想
 海面水温は、インド洋熱帯域で負偏差、西部太平洋熱帯域で正偏差、中部・東部太平洋赤道域で負偏差の予想。東部太平洋赤道域は負偏差だが、春の間にこの傾向は弱まり、ラニーニャ現象の発生に至らない可能性が大きい。
 対流活動は、海面水温が平年より高いインドからフィリピンの東にかけて平年より活発となり、亜熱帯ジェット気流はユーラシア大陸で平年より北寄りを流れる。日本付近で南に蛇行するが位置は平年並で、日本の東で北に蛇行し平年より北寄りを流れる見込み。
 500hPa 高度は、亜熱帯ジェット気流が平年より北寄りであることに対応して、中緯度帯で広く正偏差となる。日本の東の太平洋高気圧は平年より北側の位置で強いため、北日本へは暖気が流れ込みやすく、低気圧の影響を受けやすい時期があるとみられる。 東北地方では、12 月から平年より低い気温で経過しているが、3 月は平年並、4 月からはやや高い傾向の気温が予想される。また、降水量は東北太平洋側を中心にやや多い傾向となる見込み。

月別の予想
3月:日本付近は負偏差に覆われ、北海道の北で偏差が大きい。アリューシャン低気圧は平年より日本の近くで強いが、シベリア高気圧は平年より弱いため、冬型の気圧配置は平年並の見込み。東北地方では低気圧の影響を受けやすく、低気圧の通過後は冬型の気圧配置となり、寒気の影響を受ける。気温は平年並だが、降水量はやや多い傾向と予想する。東北日本海側では平年と同様に曇りや雨または雪の日が多く、東北太平洋側では平年と同様に晴れの日が多い見込み。
4月:日本付近は広く正偏差に覆われる。日本付近の等圧線の間隔は広くなり、日本の東では太平洋高気圧が北に張り出す予想。日本付近を高気圧と低気圧が交互に通るようになり、東北地方の天気は数日の周期で変わり、東北太平洋側では平年と同様に晴れの日が多い見込み。
5月:4月と同様に、日本付近を高気圧と低気圧が交互に通るが、東北地方では平年よりも南東の風が吹きやすいため、気温は高い傾向、東北太平洋側の降水量はやや多い傾向と予想する。東北地方の天気は数日の周期で変わる見込み。

  • 最近の天候経過
    2月上旬:この期間、低気圧や前線、気圧の谷が次々と通過し、通過後は冬型の気圧配置となった。東北日本海側では曇りや雪または雨の日が多く、東北太平洋側の天気は短い周期で変わった。気温は平年並だったが、期間のはじめは暖気の影響で高く、期間の終わりは寒気の影響で低かった。7 日は低気圧の影響で秋田県、岩手県、山形県で、8 日と10 日は冬型の気圧配置の影響で東北日本海側を中心に大雪となり、10 日は山形県で日降雪量50cm 以上の所があった。
     平均気温は平年並。降水量は平年並。日照時間は平年並。

    2月中旬:この期間、高気圧と低気圧が短い周期で通過し、低気圧の通過後は冬型の気圧配置となった。東北地方では曇りや雪の日が多かった。期間のはじめと後半に寒気の影響を受けたため、気温は低かった。本州の南岸を東に進んだ低気圧の影響を受けた日がたびたびあり、日照時間はかなり少なかった。11 日、15 日から16 日にかけて、19 日から20 日にかけては冬型の気圧配置の影響で東北日本海側で大雪となり、16 日は青森県で日降雪量50cm 以上の所があった。
     平均気温は低い。降水量は平年並。日照時間はかなり少ない。

  • 循環場の特徴
     2月(20日まで):500hPa 高度は、偏西風の蛇行が明瞭で、西シベリアと太平洋北東部で正偏差となり、気圧の尾根が発達した一方、バイカル湖を中心に負偏差となり、気圧の谷はこの方面で深まった。日本付近は、北日本で負偏差、その南で正偏差となり、気温の南北勾配が大きく低気圧の影響を受けやすかった。シベリア高気圧、アリューシャン低気圧はともに平年より強く、冬型の気圧配置は強かった。東北地方は、低気圧の影響を受けやすく、低気圧の通過後は寒気が流れ込み、中旬は低温となった。

     
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