2013年仙台管区気象台発表予報

3月25日発表3ヶ月予報


 本情報は仙台管区気象台発表の3ヶ月予報内容をお知らせします.

○3月25日発表 3ヶ月予報(4月から6月までの天候見通し)

<予想される向こう3か月の天候>
 向こう3か月の出現の可能性が最も大きい天候と、特徴のある気温、降水量等の確率は以下のとおりです。

4月 東北日本海側では、天気は数日の周期で変わるでしょう。東北太平洋側では、天気は数日の周期で変わり、平年と同様に晴れの日が多い見込みです。

5月 天気は数日の周期で変わるでしょう。

6月 前半は、天気は数日の周期で変わるでしょう。後半は、平年と同様に曇りや雨の日が多い見込みです。

<向こう3か月の気温、降水量の各階級の確率(%)>
【気  温】
[東北地方]
3か月
4月
5月
6月
凡例:低い平年並高い
【降 水 量】
[東北地方]
3か月
4月
5月
6月
凡例:少ない平年並多い

1.向こう3か月の確率予報の特徴
 各階級の確率の偏りが小さい場合は記述していない。

4〜6月 
4月 
5月 
6月 

2.暖候期予報の見直しについて
 最近の天候経過と新しい予測資料をふまえ暖候期の天候について検討しましたが、2月25日に発表した暖候期予報の内容に変更はありません。

3.数値予報による海洋と大気の流れの予想
 海面水温は、インド洋西部熱帯域で負偏差、インド洋東部からフィリピンの東で正偏差の予想。東部太平洋赤道域は負偏差だが、春の間にこの傾向は弱まり、ラニーニャ現象の発生に至らない可能性が大きい。
 対流活動は、海面水温が平年より高いインド洋東部からフィリピンの東にかけて平年より活発となる。このため、亜熱帯ジェット気流はユーラシア大陸で平年よりやや北寄りを流れる。
 500hPa 高度は、近年の温暖化傾向で北半球中緯度対流圏の気温が高いことや、亜熱帯ジェット気流が平年よりやや北寄りを流れることに対応して、日本付近は広く正偏差となる。日本の東の太平洋高気圧は平年より北側の位置でやや強いため、東から高気圧が張り出す影響で北日本へは南から暖気が流れ込みやすい。
 東北地方の気温は5 月から6 月にかけてやや高い傾向、降水量は4 月から6 月にかけて平年並の見込み。なお、前回の予報で5 月は平年より南東の風が吹きやすいと見込んだが、今回その傾向は弱くなったため、東北太平洋側でやや多雨の傾向を平年並と変更した。

月別の予想
4月:日本付近は広く正偏差となるが偏差は小さい。日本付近の等圧線の間隔は広い予想。高気圧と低気圧が交互に通り、東北地方の天気は数日の周期で変わる。東北太平洋側では平年と同様に晴れの日が多い見込み。
5月:日本付近は広く正偏差となるが偏差は小さい。4月と同様に日本付近の等圧線の間隔は広い予想。高気圧と低気圧が交互に通り、東北地方の天気は数日の周期で変わる見込み。
6月:日本付近は広く正偏差となる。日本の東には梅雨前線に相当する等圧線のくびれが現れる。東北地方では、前半の天気は数日の周期で変わるが、後半は梅雨前線の影響を受けるようになる。

4.最近の天候経過
3月上旬:期間のはじめと終わりは前線や低気圧が通過し、通過後は冬型の気圧配置となった。期間の中頃は南から高気圧に覆われた。東北日本海側では曇りや雪または雨の日が多く、東北太平洋側では晴れの日が多かった。期間の後半に暖気が流入したため東北太平洋側の気温はかなり高かった。2 日から3 日にかけてと10 日は発達した低気圧の影響で、東北日本海側を中心に大雪の所があった。また、日最大風速は2 日に八戸で3 月の極値を、10 日に白河で年間の極値を更新した。8 日は前線が通過し東北日本海側を中心に大雨の所があった。
 平均気温は東北日本海側で平年並、東北太平洋側でかなり高い。降水量は東北日本海側で平年並、東北太平洋側で少ない。日照時間は東北北部で少なく、東北南部で平年並。

3月中旬:この期間、短い周期で前線と高気圧が交互に通過した。天気は短い周期で変わり、東北日本海側では曇りや雨または雪の日が多く、東北太平洋側では晴れの日が多かった。11 日と16 日は冬型の気圧配置となり青森県と山形県で大雪の所があった。13 日と18 日は前線が通過し、13 日は東北日本海側で、18 日は東北北部で大雨の所があった。
 平均気温は東北日本海側で平年並、東北太平洋側で高い。降水量は東北日本海側で平年並、東北太平洋側で少ない。日照時間は東北北部で平年並、東北南部で多い。

  • 5.今月の循環場の特徴
     3月(20日まで):500hPa 高度は、シベリアからオホーツク海にかけて負偏差、その南のユーラシア大陸から日本の東にかけて正偏差となった。日本付近では南北の気温差が大きく、偏西風が強かった。低気圧は日本付近を短い周期で通過し、北日本を発達しながら通過したものもあった。
     東北日本海側は、低気圧や前線の影響を受けやすく、寒暖の変動があった。東北太平洋側は、たびたび南から高気圧に覆われたこと、寒冷前線通過前の暖気の流入が強かったことから上旬を中心に気温はかなり高くなった。

     
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