2013年仙台管区気象台発表予報

8月22日発表3ヶ月予報


 本情報は仙台管区気象台発表の3ヶ月予報内容をお知らせします.

○8月22日発表 3ヶ月予報(9月から11月までの天候見通し)

<予想される向こう3か月の天候>
 向こう3か月の出現の可能性が最も大きい天候と、特徴のある気温、降水量等の確率は以下のとおりです。
 この期間の平均気温は、平年並または高い確率ともに40%です。

9月 天気は数日の周期で変わりますが、平年に比べ曇りや雨の日が多いでしょう。
 気温は、高い確率50%です。降水量は、平年並または多い確率ともに40%です。

10月 天気は数日の周期で変わるでしょう。
 気温は、平年並または高い確率ともに40%です。

11月 東北日本海側では、平年と同様に曇りや雨または雪の日が多いでしょう。東北太平洋側では、平年と同様に晴れの日が多い見込みです。

<向こう3か月の気温、降水量の各階級の確率(%)>
【気  温】
[東北地方]
3か月
9月
10月
11月
凡例:低い平年並高い
【降 水 量】
[東北日本海側]
3か月
9月
10月
11月
[東北太平洋側]
3か月
9月
10月
11月
凡例:少ない平年並多い

1.向こう3か月の確率予報の特徴
 各階級の確率の偏りが小さい場合は記述していない。

9〜11月気温は、平年並または高い確率ともに40%です。
9月気温は、高い確率50%です。降水量は、平年並または多い確率ともに40%です。
10月気温は、平年並または高い確率ともに40%です。
11月

2.数値予報による海洋と大気の流れの予想
 熱帯域の海面水温は、インドネシア付近から西部太平洋では平年より高く、インド洋では平年より低い予想。中・東部太平洋では平年より低く、ラニーニャ現象に近い状態だが、この低温傾向は次第に弱まる見込み。
 対流活動は、海面水温が高い西部太平洋熱帯域で平年より活発となり、太平洋高気圧が平年より強い。また、赤道よりも北側で対流活動が活発な傾向が見られ、亜熱帯ジェット気流は平年より北に偏って流れる見込み。
 500hPa 高度は、一部を除き正偏差で、亜熱帯ジェット気流が北に偏ることに対応して中緯度で平年より高度が高く、日本付近は暖かい空気に覆われる。3 か月平均気温は高い傾向。

月別の予想
9月:中国東北区から北海道にかけて正偏差、本州付近から日本の南にかけて負偏差。フィリピン付近の対流活動が活発であることから、太平洋高気圧が日本の東で平年より強まると見られ、日本の西は気圧の谷となる。南からの暖かく湿った空気が流入しやすいことから、残暑が厳しく、前線の活動が活発となる時期がある見込みで、降水量は多い傾向。東北地方は、天気は数日の周期で変わるが、平年に比べ曇りや雨の日が多い。
10月:中国東北区から北日本にかけて正偏差、日本の東から南にかけて広く負偏差。東北地方は、天気は数日の周期で変わるが、大陸から進んでくる移動性高気圧に覆われやすく晴れの日がやや多い見込み。亜熱帯ジェット気流が平年より北に偏って流れるため、寒気の影響を受けにくく暖かい空気に覆われる。高温傾向を見込む。
11月:日本付近は正偏差、日本の東と南シナ海は負偏差。亜熱帯ジェット気流が日本の西で北に蛇行し、日本の東で南に蛇行するため、北からの寒気の影響を受ける時期があると見られる。西高東低の冬型の気圧配置が現れるようになり、東北日本海側では平年と同様に曇りや雨または雪の日が多く、東北太平洋側では平年と同様に晴れの日が多い見込み。

3.最近の天候経過
8月上旬:この期間、前線や気圧の谷と高気圧の影響を交互に受け、天気は周期的に変わった。1日から2 日にかけて、前線や気圧の谷の影響で秋田県、岩手県、宮城県、福島県で大雨となった所があった。5 日から6 日にかけて、上空の寒気や湿った気流の影響で各県で大雨となり、5 日は福島県で日降水量が100mm を超えた所があった。9 日は大気の状態が非常に不安定となって東北北部で大雨となり、秋田県と岩手県で日降水量が200mm を超える記録的な大雨となった所があった。気温は、期間の前半は平年より低く、期間の後半は平年より高かった。
 平均気温は平年並。降水量は東北日本海側で平年並、東北太平洋側で多い。日照時間は東北日本海側で少なく、東北太平洋側で平年並。

8月中旬:高気圧に覆われて晴れの日が多かった。各県で日最高気温が35℃を上回るなど気温がかなり高い日が続いた。大気の状態が不安定となり、11 日は秋田県で、16 日は福島県で大雨となった所があった。19 日から20 日にかけて前線が東北地方を南下したため、各県で大雨となった所があった。
 平均気温はかなり高い。降水量は東北北部で多く、東北南部で平年並。日照時間は東北北部で多く、東北南部でかなり多い。

4.今月の循環場の特徴
 8月(20日まで):500hPa 高度は、中国東北区から日本の東にかけて負偏差となり、日本の東海上で偏差が大きかった。華中から東・西日本にかけては正偏差となった。太平洋高気圧は西日本を覆い、北日本は気圧の谷となった。東北地方には太平洋高気圧をまわりこんで暖かく湿った空気が流入しやすく、記録的な大雨となった所があった。中旬は太平洋高気圧とチベット高気圧がともに強まり、日本の広い範囲で気温がかなり高かった。

 
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