水稲冷害研究チーム

1998年早期警戒情報


1998年早期警戒情報(10月10日)

No.25

 仙台管区気象台が9日発表した予報によると、向こう1か月は高気圧と低気圧が交互に通り、天気は周期的に変化し、平均気温は高い見込みとなっています。
 なお、この先2週間の予報内容は次の通り。
 第1週目(10月10日〜10月16日):高気圧に覆われ晴れるが、後半は気圧の谷や湿った東風の影響で曇りや雨の日が多く、平均気温は高い見込み。
 第2週目(10月17日〜10月23日):高気圧と低気圧が交互に通り、天気は周期的に変化するが、太平洋側では平年に比べ曇りや雨の日が多く、平均気温は高い見込み。
 このように、今後は秋の天気が期待され、平均気温は高いと見込まれています。


10月9日発表:1ヶ月予報(10月8日から11月9日)

 10月16日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

地帯 実況
平均
実況
最高
実況
最低
実況
降水量
実況
日照
移動
平均
移動
最高
移動
最低
移動
降水量
移動
日照
平年偏差(移動平均−平年)
平均 最高 最低 降水量 日照
117.820.415.98.90.116.421.112.53.93.43.13.03.8-0.6-1.0
217.020.913.41.72.715.720.511.54.34.53.43.43.80.90.2
317.120.413.94.72.015.820.711.810.13.93.23.43.74.80.2
417.121.112.90.04.115.320.510.83.95.03.43.34.11.00.6
517.419.915.69.10.216.221.012.67.92.93.02.93.83.9-0.8
616.820.214.14.90.715.220.510.62.24.43.33.93.8-1.80.1
717.319.815.410.80.015.920.412.33.73.02.92.73.8-0.1-1.3
816.921.212.10.05.015.620.410.93.46.03.03.33.10.31.4
注)実況値は当該月日の値、移動値は前7日間の移動平均値、平年偏差は移動平均から平年値を差し引いた値をそれぞれ示す。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。


                              10月17日現在
 現在、東北地域の水稲は成熟直前から収穫期にあります。
 地帯1〜7においては既に成熟期を過ぎています。品質低下を防ぐため、早期に刈り取りする必要があります。
 また、地帯8では、出穂・開花にみられた圃場間、圃場内、株内のバラツキは登熟期に入っても、登熟進度のバラツキに現れています。さらには、一つの穂をみても上部の籾と下部の籾とで登熟の程度が著しく異なることもあります。そのため刈り取り適期の判定が例年より難しくなっています。各県の技術情報、下図ならびに圃場での観察に基づいて、適期刈り取りを徹底してください。
 
警戒メッシュの説明:
 右図は、8月20日に出穂期にあった水稲を対象に、出穂後の積算平均気温を水田分布メッシュ対象(白色の部分は対象外)で示したものです。刈り取り時期の判定の参考にしてください。
 
       〜900℃
     900〜950℃
     950〜1000℃
     1000℃以上


 
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