水稲冷害研究チーム

1998年早期警戒情報


1998年早期警戒情報(9月12日)

No.21

 仙台管区気象台が11日発表した予報によると、向こう1か月の前半は日本海側では晴れの日が多く、太平洋側では前線や湿った東風の影響で曇りや雨の日が多く、平均気温は高い見込みとなっています。
 なお、この先2週間の予報内容は次の通り。
 第1週目(9月12日〜9月18日):日本海側では高気圧に覆われ晴れの日が多いが、太平洋側では湿った東風の影響で曇りの日が多く、平均気温は高い見込み。
 第2週目(9月19日〜9月25日):前線や低気圧の影響で、太平洋側を中心に平年に比べて曇りや雨の日が多く、平均気温は高い見込み。
 このように、太平洋側では前線や湿った東風の影響でぐずついた天気となり、気温は高いと見込まれています。


9月11日発表:1ヶ月予報(9月10日から10月11日)

 9月18日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

地帯 実況
平均
実況
最高
実況
最低
実況
降水量
実況
日照
移動
平均
移動
最高
移動
最低
移動
降水量
移動
日照
平年偏差(移動平均−平年)
平均 最高 最低 降水量 日照
119.822.817.21.20.321.426.117.712.53.92.63.02.87.30.2
220.124.816.32.12.620.825.416.99.04.42.82.83.14.6-0.3
321.126.217.43.92.321.326.417.211.04.23.03.43.16.5-0.3
419.223.416.01.22.220.525.416.510.04.22.92.93.44.7-0.5
521.826.518.41.72.122.027.018.110.34.32.93.23.15.8-0.2
618.721.915.92.30.519.925.015.620.23.92.73.52.414.10.2
719.622.517.30.70.521.225.617.911.83.82.72.83.17.60.0
818.320.715.92.20.820.123.816.113.34.32.32.02.77.9-0.3
注)実況値は当該月日の値、移動値は前7日間の移動平均値、平年偏差は移動平均から平年値を差し引いた値をそれぞれ示す。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。



                              9月18日現在
 現在、東北地域の水稲は糊熟期から成熟期にあります。
 出穂・開花にみられた圃場間、圃場内、株内のバラツキは登熟期に入っても、登熟進度のバラツキに現れています。また太平洋側を中心に登熟はやや遅れています。
 今後も太平洋側を中心にぐずついた天気が予想されます。登熟遅延や穂いもちの発生拡大に警戒が必要です。各県の技術情報と下図を参考にして、適正な水管理と適期刈り取りを徹底してください。
 
警戒メッシュの説明:
 左図は8月上旬に出穂した水稲の登熟期間(出穂・開花後40日間)の温度条件を追跡するために、8月10日からの平均気温の平均値を水田分布メッシュ対象(白色の部分は対象外)に示したものです。登熟遅延を監視するために作成しています。
 
  〜19℃登熟不良警戒
19〜20℃登熟不良注意
20〜21℃
21℃以上

 左図は8月中旬に出穂した水稲の登熟期間(出穂・開花後40日間)の温度条件を追跡するために、8月20日からの平均気温の平均値を水田分布メッシュ対象(白色の部分は対象外)に示したものです。登熟遅延を監視するために作成しています。 
  〜19℃登熟不良警戒
19〜20℃登熟不良注意
20〜21℃
21℃以上


 
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