水稲冷害研究チーム

1998年早期警戒情報


1998年早期警戒情報(9月5日)

No.20

 仙台管区気象台が4日発表した予報によると、向こう1か月は高気圧と低気圧が交互に通り、天気は周期的に変化し、平均気温は高い見込みとなっています。
 なお、この先2週間の予報内容は次の通り。
 第1週目(9月5日〜9月11日):日本海側では概ね晴れるが、太平洋側では曇りの日が多く、平均気温は平年並の見込み。
 第2週目(9月12日〜9月18日):高気圧と低気圧が交互に通り、天気は周期的に変わり、平均気温は高い見込み。
 このように、1週目は北に偏った高気圧の影響で太平洋側では曇りで、気温は平年並と見込まれています。


9月4日発表:1ヶ月予報(9月3日から10月4日)

 9月9日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

地帯 実況
平均
実況
最高
実況
最低
実況
降水量
実況
日照
移動
平均
移動
最高
移動
最低
移動
降水量
移動
日照
平年偏差(移動平均−平年)
平均 最高 最低 降水量 日照
122.027.418.00.07.721.124.918.10.93.50.40.11.0-5.11.2
222.127.517.40.29.821.126.017.10.16.91.31.91.0-5.54.0
322.528.317.80.010.521.526.717.00.18.11.22.10.6-6.95.2
422.127.818.40.08.520.926.316.41.17.51.42.40.8-5.15.1
522.528.717.50.010.321.726.917.40.27.20.71.30.2-5.64.3
620.625.816.00.17.919.623.616.30.54.10.30.10.9-6.11.8
721.727.716.80.08.620.824.917.70.84.20.30.40.6-4.62.3
821.425.418.00.98.220.424.216.91.26.61.11.20.9-6.14.2
注)実況値は当該月日の値、移動値は前7日間の移動平均値、平年偏差は移動平均から平年値を差し引いた値をそれぞれ示す。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。


                              9月11日現在
 現在、東北地域の水稲は傾穂期から登熟中期にあります。
 出穂・開花にみられた圃場間、圃場内、株内のバラツキは、登熟期に入っても登熟進度のバラツキに現れています。また、日照不足と低温により全般に登熟はやや遅れています。
 今後も太平洋側を中心に日照の少ない状態が続くと予想されます。日照不足による登熟遅延や穂いもちの蔓延に警戒が必要です。各県の技術・予察情報と下図を参考にして、適正な水管理と穂いもち防除を徹底してください。 
 左図は8月上旬に出穂した水稲の登熟期間(出穂・開花後40日間)の温度条件を追跡するために、8月10日からの平均気温の平均値を水田分布メッシュ対象(白色の部分は対象外)に示したものです。登熟遅延を監視するために作成しています。
 
       〜19℃登熟不良警戒
     19〜20℃登熟不良注意
     20〜21℃
     21℃以上

 左図は8月中旬に出穂した水稲の登熟期間(出穂・開花後40日間)の温度条件を追跡するために、8月20日からの平均気温の平均値を水田分布メッシュ対象(白色の部分は対象外)に示したものです。登熟遅延を監視するために作成しています。 
       〜19℃登熟不良警戒
     19〜20℃登熟不良注意
     20〜21℃
     21℃以上


 
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