水稲冷害研究チーム

2002年早期警戒情報


2003年早期警戒情報(4月26日)
No.1
 仙台管区気象台が25日発表した向こう1か月予報によると、この期間、天気は周期的に変わり、平年と同様に晴れの日が多い見込み。期間の前半に気温の低い時期があり、おそ霜の降りる恐れがある。平均気温は平年並か低い。
 平均気温は均してみると平年並か低いの予想です。予想される気温区分確率は、第1週については低い可能性が30%、同平年並み50%、同高い20%。同じく第2週については低い可能性が50%、同平年並み40%、同高い10%です。この先2週間の天候予想は次の通りです。
 第1週目(4月26日〜5月2日):明日(26日)と期間の後半は、気圧の谷や前線の影響で曇りや雨の降るところが多いが、その他の日は高気圧に覆われて概ね晴れる。気温は平年並。
 第2週目(5月3日〜5月9日):天気は概ね周期的に変わる。平均気温は低い。
また、この先1週間における偏西風の流れの予想によると、前半では偏西風は東西流、後半から偏西風は大きく蛇行、南下し、北から寒気が入りやすくなるとみられます。




4月25日発表:1ヶ月予報(4月26日から5月25日)

 5月2日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

地帯 実況
平均
実況
最高
実況
最低
実況
降水量
実況
日照
移動
平均
移動
最高
移動
最低
移動
降水量
移動
日照
平年偏差(移動平均−平年)
平均 最高 最低 降水量 日照
113.922.64.20.011.913.420.36.91.97.40.82.2-0.3-1.62.1
214.622.74.70.012.112.118.15.75.66.80.71.4-0.62.61.2
313.121.52.60.012.112.018.05.95.86.40.00.9-1.01.71.3
414.422.73.70.012.011.818.25.04.96.30.71.4-0.61.70.9
513.623.33.10.011.812.819.66.23.37.00.11.2-0.90.01.6
616.124.96.30.011.912.719.75.61.47.11.42.80.2-1.91.6
713.222.13.90.012.012.719.36.51.97.50.21.8-1.0-1.12.1
813.922.63.70.012.010.716.45.04.86.50.61.6-0.61.70.7
注)実況値は当該月日の値、移動値は前7日間の移動平均値、平年偏差は移動平均から平年値を差し引いた値をそれぞれ示す。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。


 現在、東北地域の水稲は育苗期から田植え直前にあります。
 過去7日間の地帯別平均的気象経過は上表の通りです。平均気温は平年並からやや低く経過していますが、寒暖の変動が大きいのもこの時期の特徴です。いよいよ田植えの時期に入りますが、田植え日は育苗中の苗の状態とその後の活着のことを充分考慮して判断して下さい。
 このようなことから、本情報にある気象障害監視のポイント、気温指標、参照リンクならびに各県の技術・予察情報などを参考にして、育苗期の温度や潅水の管理、田植え時期の判定には注意を払って下さい。

 ○低温時:育苗期の苗立枯病(フザリウム属菌・ピシウム属菌・リゾプス属菌)の発生ならびに田植え後の活着障害
 ○高温時:育苗期における軟弱徒長や過繁茂による苗の老化ならびに細菌病(もみ枯細菌病・苗立枯細菌病)の発生。

5月1日現在
警戒メッシュ説明:
 右図は平均気温の過去7日間平均値で活着障害を監視する目的で、水田分布メッシュを対象に示したものです。育苗管理や田植え時期の判定等の参考にして下さい。なお、警戒メッシュは下の基準温度を使用しています。(詳細は気象障害監視のポイントを参照。)
基準気温   障害の程度
   @12℃以下 生育が著しく抑制される。(12℃は稚苗移植可能気温と同じ)
   A15℃以下  生育の遅れが懸念される。
   B17℃以下   活着は普通に進む。
   C17℃以上   活着とその後の生育は急速に進む。
  〜12℃著しい生育抑制
12〜15℃生育遅れ
15〜17℃普通の生育
17℃以上急速な生育
ホームページ参照:

 
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