水稲冷害研究チーム

2000年早期警戒情報


2000年早期警戒情報(8月26日)

No.19

 仙台管区気象台が25日発表した向こう1か月予報によると、この期間は天気は周期的に変化し、太平洋高気圧に覆われ、残暑の厳しい日がある見込み。平均気温は高い見込み。気温が低い確率が10%、同平年並み40%、同高い50%となっています。
 この先2週間の予想は次の通り。
 第1週目(8月26日〜9月1日):東北北部では気圧の谷や前線の影響で曇りの日が多く、雨の降る日がある。東北南部は高気圧に覆われて晴れの日が多い。平均気温は高い見込み。
 第2週目(9月2日〜9月8日):天気は周期的に変化する見込み。平均気温は高い見込み。
 また、この先1週間における偏西風の流れの予想や各種情報によると、今後とも太平洋高気圧の影響を受けるものと思われます。


8月25日発表:1ヶ月予報(8月24日から9月25日)

 月1日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

地帯 実況
平均
実況
最高
実況
最低
実況
降水量
実況
日照
移動
平均
移動
最高
移動
最低
移動
降水量
移動
日照
平年偏差(移動平均−平年)
平均 最高 最低 降水量 日照
126.730.523.40.3125.530.2220.53.93.43.93.4-6.1-1.3
226.230.622.52.90.824.829.221.30.63.53.53.63.7-5.5-2.4
326.631.522.32.41.725.830.821.61.65.43.94.43.5-4.5-0.1
424.227.821.52.70.723.92820.70.52.43.12.93.6-5.7-3.1
527.532.822.80.31.826.532.121.91.15.93.84.73.2-5.10.2
624.828.921.40323.928.620.204.53.54.13.6-4.8-1.2
726.530.423.701.725.429.922.10.343.543.6-5.2-1.2
822.323.721.27.80.422.625.220.62.41.32.21.53.2-4.5-4.2
注)実況値は当該月日の値、移動値は前7日間の移動平均値、平年偏差は移動平均から平年値を差し引いた値をそれぞれ示す。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。



                              9月1日現在
 現在、東北地域の水稲は糊熟期〜成熟期直前にあります。
 過去7日間の地帯別平均的気象経過は上表の通りです。気温は全般的に高く、日照時間は概ね平年よりやや多く推移しています。今後は太平洋高気圧が張り出し、平均気温は高いと予想されます。
 アメダス監視地点、モニター圃場や盛岡の穂の発育予測図からみると、太平洋側を中心に生育が7〜14日程度早くなっています。早い稲は成熟期を迎えようとしています。また多くの稲は糊熟期から黄熟期の間にあります。各県の技術・予察情報、図説(高温障害編)の情報ならびに高温障害警戒メッシュ図と発育予測などを参考にして、生育がかなり進んでいることを十分に考慮して適切な水管理を実施して下さい。また8月末から9月上旬に成熟期に達するものも多いと予想されます。収穫準備は早めに取り掛かり、適期に刈り取るようにして下さい。

  ○間断灌漑で根の活力を維持し、稲体の健全性を保持する。
  ○適期落水の実施。
 
 警戒メッシュ説明:
 右図は平均気温の過去5日間平均値を水田分布メッシュ対象で示したものです。栽培管理等の参考にして下さい。
 なお、平均気温区分には次の基準温度を参考にしています。
  ○高温障害に警戒が必要:27度以上
  ○高温障害に注意が必要:26度〜27度
 
  〜25℃
25〜26℃
26〜27℃
27℃以上


 
ホームページ参照:

 
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