水稲冷害研究チーム

2005年早期警戒情報


2005年早期警戒情報(9月10日)
No.21
 仙台管区気象台が9日発表した向こう1か月予報によると、この期間の天気は、前半は高気圧の影響で平年に比べ晴れの日が多い。後半は数日の周期で変わり、平年と同様に曇りや雨の日が多い。特に期間の前半は平年に比べ気温の高い状態が続き残暑が厳しい見込み。
 平均気温は均してみると高い予想です。予想される気温区分確率は、第1週については、低い可能性が10%、同平年並30%、同高い60%。同じく第2週については低い可能性が10%、同平年並40%、同高い50%です。この先2週間の天候予想は次の通りです。

第1週目(9月10日〜9月16日):東北南部は、明後日(11日)は気圧の谷の影響で雨の所があるが、その後は高気圧に覆われて概ね晴れる。東北北部は期間の始めと終わりは高気圧に覆われて概ね晴れるが、期間の中頃は気圧の谷の影響で曇る見込み。
 平均気温は高い。

第2週目(9月17日〜9月23日):高気圧に覆われ平年に比べ晴れの日が多い。
 平均気温は高い。

 また、この先1週間における偏西風の流れの予想によると、偏西風は前半には北上してはるか東海域に中心をもつ高気圧の影響を受け、後半徐々に南下し北海道の東に中心をもつ高気圧の影響を受ける見込み。


9月9日発表:1ヶ月予報(9月3日から10月2日)

 9月16日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

地帯 実況
平均
実況
最高
実況
最低
実況
降水量
実況
日照
移動
平均
移動
最高
移動
最低
移動
降水量
移動
日照
平年偏差(移動平均−平年)
平均 最高 最低 降水量 日照
118.424.113.60.06.921.926.717.61.75.02.73.31.9-5.71.7
218.224.312.10.07.920.324.815.88.96.11.81.91.34.12.0
318.225.411.70.07.821.225.916.45.85.61.92.21.00.01.6
417.424.910.50.08.020.225.115.012.26.11.92.30.86.22.4
518.725.812.30.08.122.027.117.52.15.02.43.01.8-3.41.2
616.522.810.60.08.420.025.114.83.25.52.13.00.9-5.42.2
718.324.113.40.07.521.726.417.21.24.52.53.21.5-5.41.1
818.324.011.80.010.119.824.115.213.77.51.52.10.87.13.5
注)実況値は当該月日の値、移動値は前7日間の移動平均値、平年偏差は移動平均から平年値を差し引いた値をそれぞれ示す。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。


 現在、東北地域の水稲は黄熟期から収穫直前にあります。
 過去7日間の地帯別平均的気象経過は上表の通りです。平均気温は全般的に平年より高く推移しています。今後平均気温は高いと予想されています。
 このようなことから、本情報にある玄米発育予測、参照リンクならびに各県の技術情報などを参考にして、適期刈り取りに努めてください。
9月16日現在
警戒メッシュ説明:
 右図は平均気温の過去7日間平均値で低温被害を監視する目的で、水田分布メッシュを対象に示したものです。前歴・危険期深水管理等の栽培管理の参考にして下さい。なお、警戒メッシュは、平均気温前7日間の移動平均を用いて下の基準温度を使用しています。(詳細は気象障害監視のポイントを参照。)
@平均気温17℃以下:かなりの被害が予想される。
A平均気温17℃〜19℃:生育遅延が予想される。
B平均気温19〜21℃:生育遅延が心配される。
C平均気温21℃以上:生育遅延は予想されない。

<特記事項>
・栽培管理上参考にすべき各種気象情報については、仙台管区気象台ホームページの「気象情報発表」コーナー(http://www.sendai-jma.go.jp/)を参照ください。

  〜17℃かなりの生育遅延
17〜19℃生育遅延
19〜21℃やや生育遅延
21℃以上 
ホームページ参照:

 
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