◎ 生育に合わせた水管理で、粒揃いの良い「売り込みできる米」を生産しよう! ◎ 斑点米カメムシ類の防除を徹底し、目指せ全量一等米! ○出穂・開花期(出穂後10日間) は、最も水を必要とするので、開花・受精に障害がでないように入水する。 ○開花・受精に必要な平均気温20℃ を下回る低温が続く場合には、10p程度の深水にして保温し、養水分の吸収を助けて、低温の影響を軽減する。 ○登熟期は2〜 3p程度の浅水とし、中干しが不十分だった水田や湿田などでは根の老化を防止するため土壌に軽く亀裂が入る程度の間断かんがいを行う。 ○低温(最低気温15℃以下)が予想される場合は、10p程度の深水にする。 ○落水時期が早すぎると、玄米の肥大が抑えられ、収量や品質・食味の低下を招くので、湿田では出穂後20〜25日、乾田では出穂後30〜35日を目安に落水する。 ○穂いもちは、予防防除を基本とし、出穂直前と穂揃期の2回散布を行う。 ○斑点米の原因となるアカヒゲホソミドリカスミカメは、越冬世代の発生量がやや多かったことから、8 月の第2世代の発生量に十分注意し、適期防除を徹底する。 ※詳細は、稲作生産情報 第7号をご覧ください。 ●次回の稲作生産情報の発行予定は9月10日です。 |
平年並みに出穂期を迎えた本年は、出穂期以降も好天経過により登熟は順調に進んでおり、刈り取り時期は平年並みとなる予想です。 登熟を低下させないための水管理を行うとともに、適期刈り取りに向けた準備を進めましょう。 ■ 登熟を低下させない水管理 落水の目安:排水が悪く地下水位が高い水田(出穂後30日〜35日) 排水の良い水田(出穂後35日〜40日) ■ 適期刈り取りの励行 刈取適期の判定は黄化籾率で80〜90%を目安。 籾水分(20〜25%)を確認し、晴れ間をぬってすみやかに収穫 ■ 仕上げ水分は15%以下 籾の乾燥では二段乾燥を心がけ、玄米水分を15%に仕上げる ■ 異品種混入防止 収穫前にコンバインや乾燥・調製施設等の清掃・点検で、異品種混入防止 ※詳細は、農作物技術情報 第6号をご覧ください。 |
これからの栽培管理の要点 ○穂いもちの適期防除 ○斑点米カメムシ類の適期防除 ○登熟初期に高温の時は,用水のかけ流し ○落水時期は出穂後25日以降を目安に |
− 落水は出穂後3 0 日をめどに − − 刈り取りはほ場ごとに籾の黄化度9 0 % で − 当面の技術対策(8月下旬〜10月上旬) 今後は、登熟歩合の向上を図る水管理を徹底するとともに、高品質米生産にあたっては次の事項を参考にする。 (1) 登熟歩合の向上を図る水管理 出穂後30日間は、間断かん水を実施し、土壌水分を保持しながら稲体の活力を維持する。 気温が日中で30℃以上、夜間で25℃以上の場合は、根の機能を十分高めながら、登熟歩合の向上を図るため、かけ流しを行い地温を下げる。 (2) 刈り取り時期の判定 あきたこまちの刈り取り適期は、通常は出穂後の積算気温950〜1,050℃を目安とする。各地域の刈り取り適期の目安は、鹿角で9月19〜26日、鷹巣で9月13〜18日、能代で9月14〜19日、秋田で9月10〜14日、本荘で9月15〜20日、大曲で9月11〜17日、横手で9月14〜20日、湯沢で9月17〜23日と予想される。 (3) 斑点米カメムシ類防除 @ 薬剤散布(追加防除) アカヒゲホソミドリカスミカメの発生源となるイネ科植物が主体の牧草地や休耕田などに隣接したほ場、8月下旬に本田内でカメムシ類の成幼虫が確認されるほ場では、1回目の薬剤散布14日後頃をめどに茎葉散布剤で追加防除する。追加防除の際は、薬剤の収穫前日数に注意する。 A 雑草管理 カメムシ類を本田内へ追い込まないため、イネの収穫2週間前までは水田周辺(休耕田、転換畑を含む)の草刈りを行わない。 (4) 穂いもち防除 (5) 台風による被害対策 倒伏が発生すると受光体勢が著しく悪化し、登熟の低下による減収と穂発芽による品質低下を招くため、対策として次の事項を実施する。 @ ほ場の停滞水は早めに排水する。 A 早期に倒伏した場合は、速やかに4株づつ束ねて立て直し、穂が乾燥するようにする。併せて田面水の排水も実施する。 B 登熟後期の場合は早めに刈り取りし、穂発芽した部分を刈り分け品質低下を防止する。 C 穂発芽程度が大きい場合は、分けて乾燥調製を行う。 また、フェーンでは、急激に乾燥して枝梗の活力が低下するため、次の対策を実施する。 @ 用水が十分に確保できる地点ではかけ流し。 A それ以外の地域でも湛水・飽水状態にして急激な蒸散作用に備える。 (6) 農作業計画の留意事項 刈り遅れにならないよう乾燥・調製能力に合わせた作業計画を立てる。また、カントリーエレベーターやライスセンターを利用する場合は、早めに作業計画を組む。 (7) コンバイン収穫の留意点 コンバイン収穫は、稲の生育量に合わせた作業速度とする。また、水分の多い時間帯は避ける。 ※詳細は、作況ニュース 第7号をご覧ください。 ●次回の農作物技術情報の発行予定は12月26日です。 |
本年の県全体の出穂始期は8月4日、出穂盛期は8月8日とほぼ平年並であった。平坦部「はえぬき」の穂数は平年よりやや多い、一穂籾数は平年よりやや少ない、u当たり籾数は平年よりやや多い。 梅雨明け以降高温で経過していることから、乳白粒と胴割れ粒等の発生による品質低下が懸念される。このため、根の活力を維持する間断かん水を励行し、登熟を高める水管理を徹底するとともに、適期内刈取りによる高品位米の安定生産を図る。 1 登熟を高める水管理 (1)水管理の徹底 出穂後30日頃までは玄米肥大が旺盛な時期なので、間断かん水や飽水管理をきめ細かに行い、根の活力維持を図る。 (2)早期落水の防止 落水時期の目安は、普通田で出穂後30日、排水不良田で25日、砂質系で保水の劣る田では35日程度であるので、本年は、平坦部「はえぬき」で9月6日頃まで用水を確保し、早期落水しない。 2 収穫機、乾燥機の事前点検 3 適期内刈取りの推進 刈取りの適期は、出穂後の積算平均気温を目安に、枝梗の黄化、青籾歩合、籾水分、倒伏程度などを加味して総合的に判断する。早めに刈取計画を策定し、適期内刈取りを推進する。 出穂後の積算気温から刈取り適期を判断する場合、「はえぬき」は950〜1,200℃、「あきたこまち」は950〜1,100℃、「ひとめぼれ」は950〜1,100℃、「コシヒカリ」は1,000〜1,200℃、「ササニシキ」は950〜1,100℃、「はなの舞」は900〜1,050℃を目安とする。また、刈取り始めの青籾歩合は、「はえぬき」と「ササニシキ」、「はなの舞」は20%、「あきたこまち」と「ひとめぼれ」、「コシヒカリ」は15%を目安とする。 4 適正な乾燥・調製 仕上がり玄米水分は15%になるようにし、過乾燥にならないように注意する。 脱ぷ率80〜85%を目安に、必ず「試しずり」を行う。 選別は、1.90o網目(LL)の使用を基本とし、整粒歩合の向上を図る。 5 農作業の事故防止 ※詳細は、やまがたアグリネットをご覧ください。 |