水稲冷害研究チーム

2003年早期警戒情報


2003年早期警戒情報(5月24日)
No.5
 仙台管区気象台が23日発表した向こう1か月予報によると、この期間、天気は概ね周期的に変わるが、期間の後半は前線やオホーツク海高気圧の影響でぐずつく時期がある。平均気温は平年並の見込み。
 平均気温は均してみると平年並の予想です。予想される気温区分確率は、第1週については低い可能性が30%、同平年並み50%、同高い20%。同じく第2週については低い可能性が20%、同平年並み50%、同高い30%です。この先2週間の天候予想は次の通りです。
 第1週目(5月24日〜5月30日):期間中頃まで高気圧に覆われ概ね晴るが、期間の終わりは気圧の谷の影響で天気のくずれる所がある。平均気温は平年並。
 第2週目(5月31日〜6月6日):天気は概ね周期的に変わるが、前線やオホーツク海高気圧の影響で一時ぐずつく。平均気温は平年並。
 また、この先1週間における偏西風の流れの予想によると、偏西風は東西流となり、天気は周期的に変化するとみられます。




5月23日発表:1ヶ月予報(5月24日から6月23日)

 5月30日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

地帯 実況
平均
実況
最高
実況
最低
実況
降水量
実況
日照
移動
平均
移動
最高
移動
最低
移動
降水量
移動
日照
平年偏差(移動平均−平年)
平均 最高 最低 降水量 日照
119.124.712.60.09.916.621.811.50.05.40.10.1-0.3-2.80.2
220.226.614.30.08.016.822.111.80.06.11.11.40.9-2.10.3
321.529.015.30.09.618.725.012.70.07.42.33.61.0-2.81.9
420.727.414.20.09.616.622.611.10.07.21.32.00.8-2.51.7
521.628.714.50.010.618.825.212.80.07.11.82.80.8-2.21.4
619.425.812.40.010.815.621.69.20.07.00.61.3-0.4-2.71.6
719.023.913.70.010.116.921.712.40.05.40.40.20.3-2.2-0.2
816.923.211.50.09.313.518.49.50.06.6-0.10.6-0.2-2.71.2
注)実況値は当該月日の値、移動値は前7日間の移動平均値、平年偏差は移動平均から平年値を差し引いた値をそれぞれ示す。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。


 現在、東北地域の水稲は田植え終盤から活着期にあります。
 過去7日間の地帯別平均的気象経過は上表の通りです。平均気温は太平洋側を中心にやや低く経過していますが、今後は平年並みに戻る予想となっています。
 このようなことから、本情報にある気象障害監視のポイント、気温指標、参照リンクならびに各県の技術・予察情報などを参考にして、田植え後の水管理などには細心の注意を払って下さい。

○低温時:深水管理による活着・生育障害の防止。

○高温時:浅水管理による分げつ促進、表土剥離や有害物質の発生防止。

6月5日現在
警戒メッシュ説明:
 右図は平均気温の過去7日間平均値で活着障害を監視する目的で、水田分布メッシュを対象に示したものです。田植え後の水管理等の参考にして下さい。なお、警戒メッシュは下の基準温度を使用しています。(詳細は気象障害監視のポイントを参照。)

    基準気温    障害の程度
   @9℃以下    生育が著しく抑制される。
   A12℃以下   生育の遅れが懸念される。(稚苗移植可能気温と同じ)
   B15℃以下   活着は普通に進む。
   C15℃以上   活着とその後の生育は急速に進む。

  〜9℃生育が著しく抑制される。
9〜12℃生育の遅れが懸念される。
12〜15℃活着は普通に進む。
15℃以上活着とその後の生育は急速に進む。
ホームページ参照:

 
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