○ 刈取適期が早まるので、刈遅れとならないよう準備を進めよう!
○ 胴割米の発生防止に向け、無理のない刈取り・乾燥調製に努めよう! 1 刈取適期の予測 (1)刈取適期の目安となる積算気温960℃到達日(各市町村の出穂最盛期から試算)は、最も早い鯵ヶ沢と八戸で9月16日頃と鰺ヶ沢では平年より4日、八戸では9日早いと予想される。津軽中央地帯、津軽西北地帯、県南内陸地帯、県南中央・津軽半島中部地帯で9月17日〜9月20日頃、県南北東・津軽半島北部地帯は9月21日〜9月25日頃と県全体として刈取適期が早まると予想される。 (2)出穂後の気温が高めに経過し登熟が進んでいることから、刈り遅れとならないよう、刈取りの準備を行う。刈取りに当たっては、ほ場毎の籾の黄化程度を見極めて、刈取適期を判断する。 2 収穫作業の準備 (1)コンバインや乾燥・調製施設などの掃除・点検・整備や試運転は早めに実施する。 (2)ほ場内の排水溝設置や排水路の整備を行い、降雨に左右されず適期内に収穫作業ができるようにする。 (3)生産組織や大規模農家などでは早めに作業計画を立て、収穫作業が遅れないようにする。 3 刈取り (1)刈取適期(刈取始め)の判定方法は、出穂後日数や出穂後積算気温がおよその目安となるが、籾数の多少や稔実状況によっても刈取適期が異なるので、ほ場毎に籾の黄化程度を観察するとともに部分刈りを行い、青未熟粒の混入割合を調査して判定する。 また、補助的な目安として枝梗の黄化程度、籾水分等を考慮し総合的に判断する。 4 乾燥 (1)乾燥中の籾水分は、乾燥機による自動測定だけでなく手持ちの水分計も併用して正確に測定し、玄米水分15.0%を目標に仕上げる。 (2)登熟ムラによる高水分籾や未熟な籾の混入が多い場合は、籾水分18%程度で一旦乾燥を中断し、最低5時間以上貯留してから仕上げ乾燥を行う二段乾燥など、水分ムラに配慮した乾燥に努める。 (3)乾燥機では、乾燥作業時間を通した毎時の乾減率が0.8%前後になるようにする。籾水分が20%までは毎時の乾減率を1.0%に、籾水分20%以下になったら0.6%を目安に管理する。 なお、立毛胴割れの恐れがある場合は、通常の場合より乾燥温度を下げて、毎時の乾減率を0.5〜0.6%で乾燥する。 (4)自然乾燥では、過乾燥による胴割米の発生を防止するため、脱穀時期を逸しないよう注意する。また、降雨が続き乾燥が不十分な場合は、乾燥機で仕上乾燥を行う。 (5)過乾燥は、胴割米の発生などにより品質や食味が低下するので注意する。 5 調製 6 農作業事故の防止 7 稲わらの処理 8 その他 ※詳細は、稲作生産情報 第7号をご覧ください。 |
・ 刈り遅れは品質低下の原因となるので、速やかに刈り取りをすませる。 ・ 冠水・倒伏した圃場では、収穫前の圃場準備(排水、流入ゴミの除去)、慎重な収穫作業(適切な作業速度、刈り分け)を行う。 ・ 冠水や倒伏により泥が付着した籾は刈り分け、仕分け集荷する。 県内全域で刈り取り作業が進んでいます。刈り遅れは品質低下の原因となりますので、刈り取りがまだの方は早めに刈り取りをすませましょう。また、作業は計画的にすすめ、農作業安全に心掛けください。 なお、大雨により稲が冠水・倒伏した圃場では、収穫前の圃場準備(排水、流入ゴミの除去等)、慎重な収穫作業(適切な作業速度、刈り分けによる品質確保等)を行ってください。 1 適期刈り取りの励行 刈り遅れるほど着色粒、胴割粒等の発生は多くなり、品質低下の原因となります。刈り取りがまだの方は早めに刈り取りを行いましょう。 2 浸・冠水圃場等の収穫対策 台風15号の影響により、稲が冠水したり濁流により倒伏した圃場が見られます。このようなところでは、以下を参考に対応してください。 (1)刈り取り前の圃場点検 ア 水尻を止めたまま、或いはゴミにより排水口が詰まったままの圃場が無いかチェックし、刈り取り作業ができるように圃場準備を整えること。 イ 冠水した圃場には、流木、空き缶等のゴミが流入しているところが多く、事前にこれらのゴミを取り除いておくこと。 (2)倒伏した圃場 ア 倒伏したままの稲の稈は切れやすく、コンバインが詰まりやすくなるので、作業速度はできるだけ遅くすること。 イ 穂発芽等により品質低下がみられる場合には、刈り分けをすること。 (3)仕分け集荷 冠水や倒伏により泥が付着した籾は、異物混入を防止するためにも刈り分け、仕分け集荷し、十分な品質チェックを行うこと。 ※詳細は、農作物技術情報 第7号をご覧ください。 ●次回の農作物技術情報の発行予定は10月27日です。 |
※詳細は、農作物技術情報 第5号をご覧ください。 |
刈り取り時期はほ場の籾の黄化度9 0 % で
− 斑点米カメムシ類の追加防除を確実に− − 刈り取り後の稲わら・籾殻の有効活用を− 3 当面の技術対策(8月下旬〜10月上旬) 本年の生育は、穂数が少なく、1穂着粒数は多い状況である。 水管理を徹底して登熟の向上を図るとともに、刈り遅れ等がないように刈り取り適期の判定を行い、適期刈り取りを行う。 (1)登熟歩合の向上を図る水管理 (2) 適期刈り取りの実施 出穂後の日平均気温の積算値では、早生種は950〜1,050℃、中晩生種は1,050〜1,150℃が刈り取り適期の目安となる。 なお、ほ場毎に条件等が異なることから、最終的な刈り取り時期の決定は、各ほ場の籾の黄化度90%程度で判断する。 (3) 斑点米カメムシ類防除 1)薬剤散布(追加防除) 2回目の薬剤散布(追加防除)が必要となるほ場の選定は以下を参考にする。 @出穂期〜穂揃期に水田内で斑点米カメムシ類が多かったほ場や8月下旬に水田内で斑点米カメムシ類が確認されるほ場。 A水田内にホタルイ類等のカヤツリグサ科雑草やノビエが多いほ場。 Bイネ科植物が主体の牧草地や休耕田等の雑草地に隣接しているほ場。 C1回目の薬剤散布が出穂期前後となったり、降雨等で散布適期から外れた場合。 2)散布時期および使用薬剤 出穂期24日後頃に茎葉散布剤(キラップ剤:使用時期は収穫14日前まで、スタークル剤・アルバリン剤:使用時期は収穫7日前まで)を畦畔を含めて散布する。 3)雑草管理 畦畔・農道等の草刈りは収穫2週間前から行う。 (4) 台風等による被害対策(倒伏対策) (5) 農作業計画の留意事項 (6) コンバイン収穫の留意点 (7) 高品位米に仕上げるための乾燥・調製 (8) 農作業事故の防止 (9) 農薬の飛散防止と安全使用の徹底 (10) 稲わら等の有効活用の推進 秋田県公害防止条例で10月1日から11月10日までの期間、稲わら等の焼却は全面的に禁止されている。稲わらや籾殻は、堆肥にするなど有効活用を進める。 ※詳細は、作況ニュース 第6号をご覧ください。 ●次回の作況ニュースの発行予定は12月19日です。 |
本年の県全体の出穂始期は8月4日、出穂盛期は8月8日で平年並となった。平坦部「はえぬき」の穂数は平年よりやや少なく、一穂籾数は平年よりやや多く、u当たり籾数はほぼ平年並となっている。 出穂後10日間程度は高温で経過しており、胴割粒の発生など品質低下が懸念される。 このため、根の活力を維持する間断かん水を励行し、登熟を高める水管理を徹底するとともに、適期刈取りと適正な乾燥調製により高品位米の安定生産を図る。 1 登熟を高める水管理 (1)水管理の徹底 出穂後30日頃までは玄米肥大が旺盛な時期であり、間断かん水や飽水管理をきめ細かに行い、根の活力維持を図る。 また、強風やフェーンが予想される場合には、湛水に切り替え、稲体の衰弱を防ぎ、高品質米の生産に努める。 (2)早期落水の防止 落水時期の目安は、普通田で出穂後30日、排水不良田で25日、砂質系で保水の劣る田では35日程度であるが、9月以降も気温が高い見込みとなっており、落水時期はできる限り遅らせ、平坦部「はえぬき」で、少なくとも9月5日頃までは用水を確保し、早期落水は行わない。 2 収穫機、乾燥機の事前点検 3 適期刈取りの推進 刈取りの適期は、出穂後の積算平均気温を目安に、枝梗の黄化、青籾歩合、籾水分、倒伏程度などを加味して総合的に判断する。また、出穂期やuあたり籾数の違いから、圃場毎の刈り取り適期に違いが見られる可能性が大きく、登熟状況に十分注意するとともに、計画的に刈取作業を進める。 出穂後の積算気温から刈取り適期を判断する場合、「はえぬき」は950〜1,200℃(但し、出穂後30日間の日平均気温が25℃以上の場合は、900℃〜1,150℃)、「つや姫」は1,000〜1,200℃、「あきたこまち」は950〜1,100℃、「ひとめぼれ」は950〜1,100℃、「コシヒカリ」は1,000〜1,200℃、「ササニシキ」は950〜1,100℃を目安とする。また、刈取り始めの青籾歩合は、「はえぬき」と「ササニシキ」は20%、「つや姫」と「あきたこまち」、「ひとめぼれ」、「コシヒカリ」は15%を目安とする。 4 適正な乾燥・調製 乾燥時は張り込み籾の性状や青籾の割合、張り込み量等を十分把握の上、水分測定を確実に行い、適正な送風温度で乾燥を行う。仕上がり玄米水分は15%になるようにし、過乾燥にならないように注意する。特に、本年は出穂後10日間の最高気温が高く経過しており、胴割米の発生が懸念されるため、急激な乾燥を避ける。 籾ずりは、籾を十分放冷し、適正水分であることを確認してから行う。脱ぷ率80〜85%を目安に、必ず「試しずり」を行う。「試しずり」で肌ずれや砕粒、胴割れの発生、アラ混入等がないことを確認してから連続作業に入る。 選別は、1.90o網目(LL)の使用を基本とし、整粒歩合の向上を図る。 5 農作業の事故防止 6 台風対策 ※詳細は、やまがたアグリネットをご覧ください。 |