水稲冷害研究チーム

1998年早期警戒情報


1998年早期警戒情報(7月4日)

No.11

仙台管区気象台が3日発表した予報によると、向こう1か月は前半に梅雨前線の影響で曇りや雨の日が多くなり、平均気温は平年並から高い見込みとなっている。なお、この先2週間の予報内容は次の通り。
第1週目(7月4日〜7月10日):梅雨前線の影響で曇りや雨の日が多く、平均気温は平年並。
第2週目(7月11日〜7月17日):梅雨前線の影響で曇りや雨の日が多く、平均気温は高い。
このように、今後は気温が平年並から高く、全般に日照の少ない状態が続くと見込まれています。
7月3日発表:1ヶ月予報(7月2日から8月3日)

 7月10日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

地帯 実況
平均
実況
最高
実況
最低
実況
降水量
実況
日照
移動
平均
移動
最高
移動
最低
移動
降水量
移動
日照
平年偏差(移動平均−平年)
平均 最高 最低 降水量 日照
125.029.521.21.67.024.128.420.65.23.84.14.63.7-0.41.6
222.025.619.20.02.821.825.019.35.61.72.41.73.11.1-1.8
322.324.820.20.33.022.124.620.28.51.01.70.23.41.6-2.2
422.525.919.90.12.622.025.119.45.62.83.12.23.90.8-0.6
523.527.320.31.75.323.226.320.56.62.21.90.92.90.3-1.0
622.627.319.10.45.622.326.918.53.64.14.15.13.7-1.31.5
724.529.320.81.67.123.527.620.25.83.73.43.83.2-0.11.0
820.924.118.40.41.320.623.818.14.52.13.53.63.6-0.3-0.5
注)実況値は当該月日の値、移動値は前7日間の移動平均値、平年偏差は移動平均から平年値を差し引いた値をそれぞれ示す。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。



                              7月10日現在
現在、東北地域の水稲は最高分げつ期〜幼穂形成期にあります。
過去7日間の平均的気象経過は上表の通りで、全般的に気温は高く経過し、日本海側北部(地帯2,3,5)を中心に日照時間がかなり少ない状態が続いています。一方、太平洋側の地帯では降水量が少ない状態が長く続いています。
今後は、気温が高く日照の少ない状態が続くと予想されます。穂数確保の重要な時期に当たります。各県の技術・予察情報と左図を参考にして、適正な管理を実施してください。

○ 低温時:深水管理
○ 高温時:間断灌漑
○ 葉いもち防除
○ 中干し
○ 適正な追肥
○ 計画的な水利用


 
警戒メッシュの説明:
図は平均気温の過去7日間平均値を水田分布メッシュ対象(白色の部分は対象外)で示したものです。生育遅延の監視ならびに水管理の参考にするために作成しました。
なお、気温区分には下の基準温度を参考にしました。
○前歴深水管理の要実施:18度
 ○水管理に要注意:20度
 
       〜18℃水管理:前歴深水
     18〜20℃水管理注意
     20〜22℃
     22℃以上


 
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