水稲冷害研究チーム

2000年早期警戒情報


2000年早期警戒情報(6月17日)

No.9

 仙台管区気象台が16日発表した向こう1か月予報によると、この期間は、前半は梅雨前線の影響でぐずつく時期があるが、後半は梅雨前線の活動が弱く、天気は周期的に変わる。平均気温は高い見込み。
 気温が低い確率が10%、同平年並み30%、同高い60%となっています。この先2週間の予想は次の通り。
 第1週目(6月17日〜6月23日):東北北部は天気は周期的に変わり、東北南部は、前線や低気圧の影響で曇りや雨の日が多い。平均気温は平年並の見込み。
 第2週目(6月24日〜6月30日):低気圧と高気圧が交互に通り、天気は周期的に変わる。平均気温は高い見込み。
 また、この先1週間における偏西風の流れの予想によると、偏西風の蛇行程度は小さく、南から暖かい空気が入りやすくなる可能性が高いと思われます。



6月16日発表:1ヶ月予報(6月15日から7月16日)

 月23日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

地帯 実況
平均
実況
最高
実況
最低
実況
降水量
実況
日照
移動
平均
移動
最高
移動
最低
移動
降水量
移動
日照
平年偏差(移動平均−平年)
平均 最高 最低 降水量 日照
120.122.818.13.60.121.827.217.20.55.13.44.82.1-5.03.0
220.924.617.50.00.121.226.516.50.06.03.14.32.2-3.91.7
322.125.918.71.00.121.426.316.80.24.72.53.31.7-5.30.9
419.222.716.90.00.221.026.116.20.07.03.64.42.6-4.12.9
522.125.419.34.70.022.127.217.50.74.62.43.21.6-5.01.0
618.020.516.23.30.719.925.115.20.65.93.55.12.1-4.03.1
720.323.618.35.50.221.927.517.21.05.43.55.31.9-4.33.1
816.017.714.60.00.318.923.115.20.07.33.34.12.5-3.93.2
注)実況値は当該月日の値、移動値は前7日間の移動平均値、平年偏差は移動平均から平年値を差し引いた値をそれぞれ示す。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。



                              6月23日現在
 現在、東北地域の水稲は分げつ初期〜分げつ中期・穂首分化期にあります。
 過去7日間の地帯別平均的気象経過は上表の通りです。気温は全般的に平年並みで、日照時間は平年並みからやや少なく推移しています。
 5月上旬に田植えした宮城県など南部の水稲は、早いものが穂首分化期を迎えつつあります。これからは追肥や中干しなど重要な生育制御技術を実施する時期です。各県の技術・予察情報、図説の情報ならびに冷温障害警戒メッシュ図などを参考にして、適切な栽培管理を実施して下さい。また南部は既に入梅しましたが、北部も入梅時期が間近となってきました。気温は平年並みかやや高く経過すると予想されますので、葉いもち予察情報を参考に葉いもちの早期発見・早期防除に備えて下さい。

  ○高温時:浅水管理による分げつ促進、有害物質の発生防止、中干しによる生育制御
  ○低温時:深水管理による冷温障害回避

 
警戒メッシュ説明:
 右図は平均気温の過去7日間平均値を水田分布メッシュ対象で示したものです。水管理等の参考にして下さい。
 なお、平均気温区分には次の基準温度を参考にしています。
  ○冷温障害要注意:13度以下
  ○水管理要注意(保温的水管理):16度以下
  ○葉いもち注意:19度以上

 
  〜13.0℃冷温障害要注意
13.0〜16.0℃水管理要注意
16.0〜19.0℃
19.0℃以上


 
ホームページ参照:

 
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