水稲冷害研究チーム

2005年早期警戒情報


2005年早期警戒情報(4月23日)
No.1
<特に注意を要する事項>
 1週目は、気温がかなり低い日もあり、遅霜の恐れがあるので農作物の管理に注意すること。
前 文:
 仙台管区気象台が22日発表した向こう1か月予報によると、この期間、天気は数日の周期で変化し、平年と同様に晴れの日が多い。期間の前半を中心に、遅霜の降りる恐れがある。
 平均気温は平年並か低い。
 平均気温は均してみると平年並か低いの予想です。予想される気温区分確率は、第1週については低い可能性が40%、同平年並み40%、同高い20%。同じく第2週については低い可能性が40%、同平年並み40%、同高い20%です。この先2週間の天候予想は次の通りです。

第1週目(4月23日〜4月29日):東北北部では、期間のはじめは晴れる日もあるが、期間の中頃からは気圧の谷や寒気の影響で曇りや雨の日が多い。東北南部は、期間の中頃は気圧の谷の影響で曇りや雨となるが期間のはじめと終わりは高気圧に覆われて晴れる見込み。
 期間のはじめは平年よりかなり低い日があるので、農作物の管理に注意すること。
 平均気温は平年並か低い。

第2週目(4月30日〜5月6日):天気は数日の周期で変化し、平年と同様に晴れの日が多い。
 平均気温は平年並か低い。

 また、この先1週間における偏西風の流れの予想によると、偏西風は日本付近でその動きの変動が大きく、一時的に北から寒気が入ると予想されます。




4月22日発表:1ヶ月予報(4月23日から5月22日)

 4月29日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

地帯 実況
平均
実況
最高
実況
最低
実況
降水量
実況
日照
移動
平均
移動
最高
移動
最低
移動
降水量
移動
日照
平年偏差(移動平均−平年)
平均 最高 最低 降水量 日照
117.622.711.10.67.712.918.86.40.47.30.71.2-0.3-3.11.9
214.017.69.01.411.211.516.26.10.86.40.5-0.10.3-2.00.7
313.818.08.12.89.211.616.26.51.65.50.1-0.50.0-2.20.4
414.318.39.33.311.411.516.45.50.96.60.80.10.4-2.21.1
515.020.37.42.46.812.617.96.51.35.60.4-0.0-0.0-2.00.2
617.021.510.30.19.312.217.95.10.17.51.21.30.1-3.21.9
716.521.710.60.57.112.418.16.70.27.20.60.90.1-3.01.8
814.217.89.50.412.111.115.75.20.37.01.41.4-0.0-2.71.2
注)実況値は当該月日の値、移動値は前7日間の移動平均値、平年偏差は移動平均から平年値を差し引いた値をそれぞれ示す。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。


 現在、東北地域の水稲は育苗期から田植え直前にあります。
 過去7日間の地帯別平均的気象経過は上表の通りです。平均気温はかなり低く経過してきました。またここ数日は強い寒気が入り、遅霜の恐れもあります。いよいよ田植えの時期に入りますが、気温の変動が大きいと判断されます。
 このようなことから、本情報にある気象障害監視のポイント、気温指標、参照リンクならびに各県の技術・予察情報などを参考にして、育苗期の温度や潅水の管理、田植え時期の判定には十分に注意して下さい。

4月29日現在
警戒メッシュ説明:
 右図は平均気温の過去7日間平均値で活着障害を監視する目的で、水田分布メッシュを対象に示したものです。育苗管理や田植え時期の判定等の参考にして下さい。なお、警戒メッシュは下の基準温度を使用しています。(詳細は気象障害監視のポイントを参照。)
 基準気温    障害の程度
   @9℃以下    生育が著しく抑制される。
   A12℃以下   生育の遅れが懸念される。
   B15℃以下   活着は普通に進む。
   C15℃以上   活着とその後の生育は急速に進む。

<特記事項>
・仙台管区気象台:『低温に関する東北地方気象情報 第1号』が平成17年4月21日13時30分に発表されました。同気象台ホームページの「東北地方の気象情報」コーナー(http://www.sendai-jma.go.jp/)を参照ください。

  〜9℃著しい生育抑制
9〜12℃生育遅れ
12〜15℃普通の生育
15℃以上急速な生育
ホームページ参照:

編集長代理の心配度
安心<−−>心配・・・

 
GotoHome Prev Next Return Opinion
 

reigai@ml.affrc.go.jp