水稲冷害研究チーム

2005年早期警戒情報


2005年早期警戒情報(5月7日)
No.3
<特に注意を要する事項>
 1週目は気温のかなり低い日があり、おそ霜の降りる恐れがある。農作物の管理に注意すること。

 仙台管区気象台が6日発表した向こう1か月予報によると、この期間、天気は数日の周期で変化するが、平年に比べ晴れの日が少ない。寒気や湿った東風の影響で一時天気がぐずつく。1週目は気温がかなり低い日があり、遅霜の降りる恐れがある。
 平均気温は低い。

 平均気温は均してみると低いの予想です。予想される気温区分確率は、第1週については低い可能性が70%、同平年並20%、同高い10%。同じく第2週については低い可能性が30%、同平年並50%、同高い20%です。この先2週間の天候予想は次の通りです。

第1週目(5月7日〜5月13日):期間の前半は低気圧や寒気の影響で曇りや雨の日がある。その他の日は高気圧に覆われ、おおむね晴れる見込み。期間の中頃は気温が平年よりかなり低い日があり、農作物の管理に注意が必要。
 平均気温は低い。

第2週目(5月14日〜5月20日):天気は数日の周期で変化する。平年と同様に晴れの日が多い見込み。
 平均気温は平年並。

 また、この先1週間における偏西風の流れの予想によると、偏西風は日本付近で蛇行し、前半は寒気が入りやすく、また週の終わり頃にオホーツク海高気圧が形成される可能性があります。



5月6日発表:1ヶ月予報(5月7日から6月6日)

 5月13日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

地帯 実況
平均
実況
最高
実況
最低
実況
降水量
実況
日照
移動
平均
移動
最高
移動
最低
移動
降水量
移動
日照
平年偏差(移動平均−平年)
平均 最高 最低 降水量 日照
17.38.85.64.80.010.714.97.04.64.0-3.5-4.4-2.10.5-1.0
28.110.45.61.61.99.312.86.44.01.8-3.8-5.3-1.71.2-3.7
39.011.66.91.60.210.313.87.54.81.6-3.4-4.6-1.50.7-3.4
47.19.25.01.30.89.112.46.24.42.5-3.8-5.7-1.51.0-2.9
59.212.07.03.50.111.015.17.63.62.4-3.3-4.5-1.6-0.0-2.8
65.26.73.83.60.18.812.75.23.83.5-4.1-5.6-2.00.1-1.7
77.28.95.33.10.010.614.87.23.34.4-3.4-4.1-2.0-0.1-0.8
86.59.04.50.72.77.910.45.65.72.2-3.7-5.7-1.82.7-3.4
注)実況値は当該月日の値、移動値は前7日間の移動平均値、平年偏差は移動平均から平年値を差し引いた値をそれぞれ示す。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。


 現在、東北地域の水稲は育苗期から田植え始期にあります。
 過去7日間の地帯別平均的気象経過は上表の通りです。平均気温は平年並で経過しています。いよいよ本格的な田植え時期に入りますが、田植え日は育苗中の苗の状態とその後の活着のことを充分考慮して判断して下さい。
 このようなことから、本情報にある気象障害監視のポイント、気温指標、参照リンクならびに各県の技術・予察情報などを参考にして、育苗期の温度や潅水の管理、田植え時期の判定、田植え後の水管理には細心の注意を払って下さい。

○低温時:
 移植後水田では深水管理により低温から苗を保護し、活着障害を防ぐ。
 育苗期の苗立枯病(フザリウム属菌・ピシウム属菌・リゾプス属菌)の発生

○高温時:
 育苗期における軟弱徒長や過繁茂による苗の老化ならびに細菌病(もみ枯細菌病・苗立枯細菌病)の発生。

5月13日現在
警戒メッシュ説明:
 右図は平均気温の過去7日間平均値で活着障害を監視する目的で、水田分布メッシュを対象に示したものです。育苗管理や田植え時期の判定等の参考にして下さい。なお、警戒メッシュは下の基準温度を使用しています。(詳細は気象障害監視のポイントを参照。)
 基準気温    障害の程度
   @9℃以下    生育が著しく抑制される。
   A12℃以下   生育の遅れが懸念される。
   B15℃以下   活着は普通に進む。
   C15℃以上   活着とその後の生育は急速に進む。

<特記事項>

  〜9℃著しい生育抑制
9〜12℃生育遅れ
12〜15℃普通の生育
15℃以上急速な生育
ホームページ参照:

 
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