水稲冷害研究チーム

2011年早期警戒情報


2011年早期警戒情報(8月20日)
No.18
<特に注意を要する事項>
 期間の前半は気温の変動が大きく、2週目は平年に比べ高くなる見込みです。

 仙台管区気象台が19日発表した向こう1か月予報によると、この期間、天気は数日の周期で変わる見込み。
 平均気温は均してみると平年並または高い確率が40%です。予想される気温区分確率は、第1週については低い可能性が40%、同平年並み40%、同高い20%。第2週については低い可能性が10%、同平年並み30%、同高い60%です。この先2週間の天候予想は次の通りです。

第1週目(8月20日〜8月26日):前線や湿った気流の影響により、曇りで雨の降る日があるが、期間のはじめは晴れるところがある見込み。
 気温は、平年並または低い確率が40%。

第2週目(8月27日〜9月2日):高気圧におおわれ東北地方は平年に比べ晴れの日が多い見込み。
 気温は、高い確率が60%。

 また、この先1週間の予想によると、偏西風は蛇行し,後半には南から暖かい空気が入ると予想されます。



8月19日発表:1ヶ月予報(8月20日から9月19日)

 8月26日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。


                              8月26日現在
 現在、東北地域の水稲は乳熟期から黄熟期前にあります。
 過去7日間の地帯別平均的気象経過は上表の通りです。気温は全般的にやや高く推移しています。今後は気温は平年並みで経過すると予想されています。出穂期から糊熟期までの期間に異常な高温に長期間遭遇すると、光合成、呼吸、転流過程に悪影響が出て、玄米品質の劣化が起こります。また、早期落水はこれらの被害を助長します。
 アメダス監視地点、モニター圃場や盛岡の穂の発育予測図からみると、生育は平年並からやや早めとみられます。各県の技術・予察情報、図説(高温障害編)の情報ならびに高温障害警戒メッシュ図と発育予測などを参考にして、適切な栽培管理を実施して下さい。

 ○間断灌漑で根の活力を維持し、稲体の健全性を保持する。
 ○適期落水の実施。
 
 
警戒メッシュ説明:
 右図は平均気温の過去5日間平均値を水田分布メッシュ対象で示したものです。栽培管理等の参考にして下さい。
 なお、平均気温区分には次の基準温度を参考にしています。
  ○高温障害に警戒が必要:27度以上
  ○高温障害に注意が必要:26度〜27度
 
  〜25℃
25〜26℃
26〜27℃
27℃以上

警戒メッシュ説明:
 右図は最低気温の過去5日間平均値を水田分布メッシュ対象で示したものです。栽培管理等の参考にして下さい。  
 なお、最低気温区分には次の基準温度を参考にしています。
  ○高温障害に警戒が必要:24度以上
  ○高温障害に注意が必要:23度〜24度
 
  〜22℃
22〜23℃
23〜24℃
24℃以上

<特記事項>
・秋田県(8月10日付け)でカメムシに関する注意報が出されています。
・岩手県(8月1日付け)でカメムシに関する警報が出されています。
・福島県(7月14日付け)でカメムシに関する注意報が出されています。
・青森県(7月19日付け)でカメムシに関する注意報が出されています。
・宮城県(7月22日付け)でカメムシに関する注意報が出されています。
・山形県(8月10日付け)でカメムシに関する注意報が出されています。
・栽培管理上参考にすべき各種気象情報については、仙台管区気象台ホームページの「気象情報発表」「異常天候早期警戒情報」(http://www.jma-net.go.jp/sendai/)を参照ください。

ホームページ参照:

 
GotoHome Prev Next Return Opinion  

reigai@ml.affrc.go.jp