水稲冷害研究チーム

2013年早期警戒情報


2013年早期警戒情報(8月31日)
No.18
 仙台管区気象台が30日発表した向こう1か月予報によると、この期間、天気は数日の周期で変わるが、平年に比べ曇りや雨の日が多い見込み。
 平均気温は均してみると高い確率が40%です。予想される気温区分確率は、第1週については低い可能性が20%、同平年並み50%、同高い30%。第2週については低い可能性が30%、同平年並み30%、同高い40%です。この先2週間の天候予想は次の通りです。

第1週目(8月31日〜9月6日):低気圧や前線の影響により曇りで、期間のはじめは雨が降る見込み。
気温は、平年並の確率が50%。

第2週目(9月7日〜9月13日):低気圧と高気圧が交互に通過し、天気は数日の周期で変わる見込み。
気温は、各階級の確率の偏りは小さい。

 また、この先1週間における偏西風の流れの予想によると、後半は日本付近で偏西風の蛇行し、北の高気圧の影響を受ける見込み。



8月30日発表:1ヶ月予報(8月31日から9月30日)

 9月5日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

地帯 実況
平均
実況
最高
実況
最低
実況
降水量
実況
日照
移動
平均
移動
最高
移動
最低
移動
降水量
移動
日照
平年偏差(移動平均 - 平年)
平均 最高 最低 降水量 日照
123.2 25.8 20.6 20.6 0.2 23.8 27.8 20.7 8.6 2.3 2.0 1.4 2.6 2.6 -1.8
221.3 25.0 17.3 11.0 2.9 22.1 25.5 19.0 18.4 2.1 1.1 -0.3 2.0 13.2 -2.8
321.4 24.9 17.9 10.7 1.0 22.9 26.8 19.6 16.9 1.8 1.1 0.0 1.9 10.9 -3.3
421.3 25.4 16.9 7.0 1.1 21.7 25.1 18.6 13.8 1.7 1.1 -0.5 2.0 8.1 -2.8
521.8 24.5 19.4 9.3 0.2 23.8 28.4 20.4 10.8 2.6 1.4 1.0 2.2 5.8 -2.5
622.3 26.1 18.8 8.3 0.3 22.6 27.1 19.2 5.8 2.3 2.4 2.1 2.9 -0.9 -1.9
722.7 25.7 20.0 26.6 0.1 23.5 27.3 20.6 10.3 2.1 1.9 1.1 2.6 4.6 -2.1
822.6 24.0 21.8 14.5 0.0 25.2 28.8 22.3 2.3 6.7 1.8 0.7 2.6 15.7 -1.2
注)実況値は当該月日の値、移動値は前7日間の移動平均値、平年偏差は移動平均から平年値を差し引いた値をそれぞれ示す。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。


                              9月5日現在
 現在、東北地域の水稲は糊熟期にあります。
 過去7日間の地帯別平均的気象経過は上表の通りです。気温は全般的に平年並みで推移しています。今後も気温は平年並みで経過すると予想されています。生育は平年並〜やや早くなっています。
 出穂期から糊熟期までの期間に異常な高温に長期間遭遇すると、光合成、呼吸、転流過程に悪影響が出て、玄米品質の劣化が起こります。また、出穂後に高温に遭遇している地域では胴割れ米の危険があります。早期落水はこれらの被害を助長します。各県の技術情報、図説(高温障害編)の情報ならびに高温障害警戒メッシュ図と発育予測などを参考にして、適切な水管理を実施して下さい。

○間断灌漑で根の活力を維持し、稲体の健全性を保持する。
○適期落水の実施。


警戒メッシュ説明:
 右図は平均気温の過去5日間平均値を水田分布メッシュ対象で示したものです。栽培管理等の参考にして下さい。
 なお、平均気温区分には次の基準温度を参考にしています。
  ○高温障害に警戒が必要:27度以上
  ○高温障害に注意が必要:26度〜27度
 
  〜25℃
25〜26℃
26〜27℃
27℃以上

警戒メッシュ説明:
 右図は最低気温の過去5日間平均値を水田分布メッシュ対象で示したものです。栽培管理等の参考にして下さい。  
 なお、最低気温区分には次の基準温度を参考にしています。
  ○高温障害に警戒が必要:24度以上
  ○高温障害に注意が必要:23度〜24度
 
  〜22℃
22〜23℃
23〜24℃
24℃以上

<特記事項>
・秋田県(8月8日付け)で斑点米カメムシに関する病害虫発生警報が出されています。

ホームページ参照:

 
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