水稲冷害研究チーム

2007年早期警戒情報


2007年早期警戒情報(9月15日)
No.22

<特に注意を要する事項>
東北地方では気温の高い状況が続いています。向こう1か月も前半を中心に気温が高い見込みです。

 仙台管区気象台が14日発表した向こう1か月予報によると、この期間、天気は数日の周期で変わり、日本海側は平年に比べて晴れの日が多く、太平洋側は平年に比べて曇りや雨の日が多い見込み。
 平均気温は均してみると高い予想です。予想される気温区分確率は、第1週については低い可能性が10%、同平年並み20%、同高い70%。同じく第2週については低い可能性が20%、同平年並み40%、同高い40%です。この先2週間の天候予想は次の通りです。

第1週目(9月15日〜9月21日):気圧の谷や前線の影響で曇りや雨の日が多いが、期間の後半は高気圧に覆われて晴れる所がある見込み。
 平均気温は高い確率が70%。

第2週目(9月22日〜9月28日):天気は数日の周期で変わり、平年に比べて晴れの日が多い見込み。
 平均気温は平年並または高い確率が40%。


 また、この先1週間における偏西風の流れの予想によると、偏西風は北上した状態が続き、南から暖かい空気が入りやすいと予想されます。



9月14日発表:1ヶ月予報(9月15日から10月14日)

 9月21日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

地帯 実況
平均
実況
最高
実況
最低
実況
降水量
実況
日照
移動
平均
移動
最高
移動
最低
移動
降水量
移動
日照
平年偏差(移動平均−平年)
平均 最高 最低 降水量 日照
124.430.719.50.09.222.727.019.46.94.54.44.54.8-0.00.9
225.230.620.70.08.221.825.418.416.43.04.23.44.912.0-1.1
324.729.920.00.06.822.726.818.919.54.04.23.54.817.1-0.6
424.930.619.60.08.421.525.117.819.93.56.76.26.815.50.2
524.831.019.60.09.023.728.719.48.26.05.15.54.94.02.0
624.130.918.50.010.821.625.917.813.54.74.74.64.95.71.2
723.930.319.20.08.422.526.519.37.43.94.24.04.81.90.3
825.330.220.60.010.021.224.517.713.03.63.83.24.37.0-0.7
注)実況値は当該月日の値、移動値は前7日間の移動平均値、平年偏差は移動平均から平年値を差し引いた値をそれぞれ示す。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。


 現在、東北地域の水稲は黄熟期から成熟期にあります。
 過去7日間の地帯別平均的気象経過は上表の通りです。気温はほぼ平年より高めとなっています。今後も高めで推移すると予想されます。現在、水稲の生育はやや早めとみられます。このようなことから、本情報にある気象障害監視のポイント、各種気温指標、玄米発育予測、参照リンクならびに各県の技術情報などを参考にして、刈り取り時期の判断には細心の注意を払って下さい。

9月21日現在
警戒メッシュ説明:
 右図は平均気温の過去7日間平均値で低温被害を監視する目的で、水田分布メッシュを対象に示したものです。深水管理等の栽培管理の参考にして下さい。なお、警戒メッシュは平均気温前7日間の移動平均値を用いて下の基準温度で図示しています。(詳細は気象障害監視のポイントを参照。)

@平均気温17℃以下:かなりの生育遅延が予想される。
A平均気温17℃〜19℃:生育遅延が懸念される。
B平均気温19〜21℃:生育遅延が心配される。
C平均気温21℃以上:生育遅延は予想されない。
  〜17℃かなりの生育遅延
17〜19℃生育遅延
19〜21℃やや生育遅延
21℃以上
<特記事項>
なし
 
ホームページ参照:

 
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