水稲冷害研究チーム

2008年早期警戒情報


2008年早期警戒情報(7月5日)
No.12
 仙台管区気象台が4日発表した向こう1か月予報によると、この期間、天気は日本海側は平年に比べて晴れの日が多く、太平洋側は平年と同様に曇りや雨の日が多い見込み。
 平均気温は均してみると日本海側で平年並みか高い、太平洋側で高い予想です。予想される気温区分確率は、第1週については日本海側で低い可能性が10%、同平年並み20%、同高い70%、太平洋側で低い可能性が20%、同平年並み30%、同高い50%。第2週については日本海側で低い可能性が30%、同平年並み40%、同高い30%、太平洋側で低い可能性が40%、同平年並み30%、同高い30%です。この先2週間の天候予想は次の通りです。

第1週目(7月5日〜7月11日):気圧の谷の影響で曇りの日が多く、期間のはじめは雨の降る日がある。
 平均気温は東北日本海側で高い確率が70%、東北太平洋側で高い確率が50%。

第2週目(7月12日〜7月18日):前線や気圧の谷の影響を受け、平年と同様に曇りや雨の日が多い見込み。
 平均気温は各階級の確率の偏りは小さい。

 また、この先1週間における偏西風の流れの予想によると、偏西風はさらに北上し、南から暖かい空気が入りやすいと予想されます。



7月4日発表:1ヶ月予報(7月5日から8月4日)

 7月11日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

地帯 実況
平均
実況
最高
実況
最低
実況
降水量
実況
日照
移動
平均
移動
最高
移動
最低
移動
降水量
移動
日照
平年偏差(移動平均−平年)
平均 最高 最低 降水量 日照
121.624.819.710.30.822.526.619.32.43.21.71.91.7-3.80.4
220.523.119.021.00.022.626.519.66.23.02.32.32.71.7-1.0
321.524.120.026.60.123.527.320.76.92.12.32.22.81.1-2.0
420.624.418.915.80.422.226.818.92.64.12.22.52.5-2.80.3
522.325.120.717.80.123.827.720.74.53.22.01.92.3-2.1-0.4
621.125.818.49.11.022.026.917.71.94.92.63.61.7-4.11.7
721.424.719.414.70.522.626.519.73.72.71.82.02.1-3.2-0.2
819.622.617.916.00.320.024.017.12.64.51.93.01.6-2.11.1
注)実況値は当該月日の値、移動値は前7日間の移動平均値、平年偏差は移動平均から平年値を差し引いた値をそれぞれ示す。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。


 現在、東北地域の水稲は分げつ期盛期〜幼穂形成期にあります。
 過去7日間の地帯別平均的気象経過は上表の通りです。気温は高め、日照が多めで経過してきました。今後しばらくも高めと予想されます。現在生育は平年並みから若干遅れていると予想されます
 このようなことから、本情報にある気象障害監視のポイント、気温指標、参照リンクならびに各県の技術・予察情報などを参考にして、水管理には細心の注意を払って下さい。

 ○高温時:中干しや間断灌漑による生育制御や有害物質の発生防止。

 ○低温時:深水管理による生育障害の防止。

7月11日現在
警戒メッシュ説明:
 右図は平均気温の過去7日間平均値で活着障害を監視する目的で、水田分布メッシュを対象に示したものです。育苗管理や田植え時期の判定等の参考にして下さい。なお、警戒メッシュは下の基準温度を使用しています。(詳細は気象障害監視のポイントを参照。)
    基準気温      障害の程度
   @17℃未満     かなりの被害が予想されるため深水管理を実施する。
   A17℃〜20℃   耐冷性の弱い品種などでは被害が予想されるため、深水管理を実施する。
   B20℃〜22℃   予防的な深水管理の実施を検討する。
   C22℃以上     被害は予想されない。

<特記事項>

  〜17℃低温障害警戒
17〜20℃低温障害警戒
20〜22℃低温障害要注意
22℃以上 
ホームページ参照:

 
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