水稲冷害研究チーム

2009年早期警戒情報


2009年早期警戒情報(5月2日)
No.3
<特に注意を要する事項>
 期間の前半は気温がかなり高くなるおそれがあります。

 仙台管区気象台が1日発表した向こう1か月予報によると、この期間、天気は数日の周期で変わり、平年に比べ晴れの日が多い見込み。
 平均気温は均してみると平年並みまたは高い予想です。予想される気温区分確率は、第1週については低い可能性が10%、同平年並み30%、同高い60%。第2週については低い可能性が20%、同平年並み30%、同高い50%です。この先2週間の天候予想は次の通りです。

第1週目(5月2日〜5月8日):期間の前半は気圧の谷の影響で曇りの日が多く雨の降るところがある。期間の後半は高気圧におおわれておおむね晴れる見込み。
 平均気温は高い確率が60%。

第2週目(5月9日〜5月15日):天気は数日の周期で変わる。気圧の谷の影響で、東北地方は平年に比べ晴れの日が多い見込み。
 平均気温は高い確率が50%。

 また、この先1週間における偏西風の予想によると、偏西風は北上し、暖かい空気が入りやすくなると見込まれます。



5月1日発表:1ヶ月予報(5月2日から6月1日)

 5月8日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。


 現在、東北地域の水稲は育苗期から田植え始期にあります。
 過去7日間の地帯別平均的気象経過は上表の通りです。平均気温は低く経過してきました。今後は高めと予想されます。田植え日は育苗中の苗の状態とその後の活着のことを充分考慮して判断して下さい。
 このようなことから、本情報にある気象障害監視のポイント、気温指標、参照リンクならびに各県の技術・予察情報などを参考にして、育苗期の温度や潅水の管理、田植え時期の判定には十分に注意して下さい。

○低温時:育苗期の苗立枯病(フザリウム属菌・ピシウム属菌・リゾプス属菌)の発生ならびに田植え後の活着障害
○高温時:育苗期における軟弱徒長や過繁茂による苗の老化ならびに細菌病(もみ枯細菌病・苗立枯細菌病)の発生。

5月8日現在
警戒メッシュ説明:
 右図は平均気温の過去7日間平均値で活着障害を監視する目的で、水田分布メッシュを対象に示したものです。育苗管理や田植え時期の判定等の参考にして下さい。なお、警戒メッシュは下の基準温度を使用しています。(詳細は気象障害監視のポイントを参照。)
    基準気温    障害の程度
   @9℃以下    生育が著しく抑制される。
   A12℃以下   生育の遅れが懸念される。
   B15℃以下   活着は普通に進む。
   C15℃以上   活着とその後の生育は急速に進む。


<特記事項>

  〜9℃著しい生育抑制
9〜12℃生育遅れ
12〜15℃普通の生育
15℃以上急速な生育
ホームページ参照:

 
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