水稲冷害研究チーム

2009年早期警戒情報


2009年早期警戒情報(8月22日)
No.19
<特に注意を要する事項>
1週目は気温がかなり低くなるおそれがあります。農作物の管理等に十分注意してください。

 仙台管区気象台が21日発表した向こう1か月予報によると、この期間、天気は数日の周期で変わる見込み。
 平均気温は均してみると低い予想です。予想される気温区分確率は、第1週については低い可能性が70%、同平年並み20%、同高い10%。第2週については低い可能性が40%、同平年並み30%、同高い30%です。この先2週間の天候予想は次の通りです。

第1週目(8月22日〜8月28日):期間のはじめと終わりは、気圧の谷や寒気の影響により曇りで雨の降るところがあるが、その他の日はおおむね晴れる見込み。
 平均気温は低い確率が70%。

第2週目(8月29日〜9月4日):天気は数日の周期で変わるでしょう。
 平均気温は各階級の確率の偏りは小さい。

 また、この先1週間における偏西風の予想によると、偏西風の流れは日本付近で蛇行し、北から寒気が入りやすくなると見込まれます。

 8月28日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。


 現在、東北地域の水稲は穂揃い期から糊熟期にあり、遅延型冷害の最も危険な時期にあります。
 過去7日間の地帯別平均的気象経過は上表の通りです。気温、日照ともほぼ平年並みで推移しています。今後は低温で推移すると予想されます。現在、水稲の生育は日照不足と低温の影響でやや遅れてきています。このようなことから、本情報にある気象障害監視のポイント、各種気温指標、玄米発育予測、参照リンクならびに各県の技術・予察情報などを参考にして、水管理、穂いもちとカメムシ類の防除などには細心の注意を払って下さい。
 穂いもちの発生と蔓延には特段の警戒が必要です。防除を徹底して下さい。

○低温時:生育時期に応じた水管理による各種障害回避。
○高温時:気温が異常に高くなる場合には、乳熟期から糊熟期にかけて灌漑水のかけ流しの実施。

8月28日現在
警戒メッシュ説明:
 右図は平均気温の過去7日間平均値で活着障害を監視する目的で、水田分布メッシュを対象に示したものです。深水管理等の栽培管理の参考にして下さい。なお、警戒メッシュは下の基準温度を使用しています。(詳細は気象障害監視のポイントを参照。)
    基準気温          障害の程度
   @平均気温17℃以下     かなりの生育遅延が予想される。
   A平均気温17℃〜19℃   生育遅延が懸念される。
   B平均気温19〜21℃    生育遅延が心配される。
   C平均気温21℃以上     生育遅延は予想されない。

<特記事項>
・福島県(10日付け)で穂いもちに関する注意報が出されています。
・岩手県(7日付け)で穂いもちに関する注意報が出されています。
・山形県(4日付け)で穂いもちに関する注意報が出されています。
・宮城県(31日付け)で穂いもちに関する注意報が出されています。

  〜17℃かなりの生育遅延
17〜19℃生育遅延
19〜21℃やや生育遅延
21℃以上 
ホームページ参照:

 
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