水稲冷害研究チーム

2010年早期警戒情報


2010年早期警戒情報(5月1日)
No.2
 仙台管区気象台が30日発表した向こう1か月予報によると、この期間、天気は数日の周期で変わり、同様に晴れの日が多い見込み。
 平均気温は均してみると平年並みの予想です。予想される気温区分確率は、第1週については低い可能性が20%、同平年並み50%、同高い30%。第2週については低い可能性が40%、同平年並み40%、同高い20%です。この先2週間の天候予想は次の通りです。

第1週目(5月1日〜5月7日):期間の中頃までは高気圧におおわれて概ね晴れるが、期間のおわりは気圧の谷の影響で曇りや雨となるでしょう。
 平均気温は平年並の確率が50%。

第2週目(5月8日〜5月14日):天気は数日の周期で変わる。東北地方は平年と同様に晴れの日が多い見込み。
 平均気温は平年並または低い確率が40%。

 また、この先1週間の予想によると、偏西風は徐々に北上し、南から暖かい空気が入りやすくなると予想されます。



4月30日発表:1ヶ月予報(5月1日から5月30日)

 5月7日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。


 現在、東北地域の水稲は育苗期から田植え始期にあります。
 過去7日間の地帯別平均的気象経過は上表の通りです。平均気温は低めで経過してきました。今後はしばらくは平年並、その後高めで推移すると予想されます。
 このようなことから、本情報にある気象障害監視のポイント、気温指標、参照リンクならびに各県の技術・予察情報などを参考にして、育苗期の温度や潅水の管理、田植え時期の判定には十分に注意して下さい。

○低温時:育苗期の苗立枯病(フザリウム属菌・ピシウム属菌・リゾプス属菌)の発生ならびに田植え後の活着障害
○高温時:育苗期における軟弱徒長や過繁茂による苗の老化ならびに細菌病(もみ枯細菌病・苗立枯細菌病)の発生。

5月7日現在
警戒メッシュ説明:
 右図は平均気温の過去7日間平均値で活着障害を監視する目的で、水田分布メッシュを対象に示したものです。育苗管理や田植え時期の判定等の参考にして下さい。なお、警戒メッシュは下の基準温度を使用しています。(詳細は気象障害監視のポイントを参照。)
    基準気温    障害の程度
   @9℃以下    生育が著しく抑制される。
   A12℃以下   生育の遅れが懸念される。
   B15℃以下   活着は普通に進む。
   C15℃以上   活着とその後の生育は急速に進む。


<特記事項>
・岩手県(23日付け)で苗立枯病に関する注意報が発令されています。

  〜9℃著しい生育抑制
9〜12℃生育遅れ
12〜15℃普通の生育
15℃以上急速な生育
ホームページ参照:

 
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