水稲冷害研究チーム

2007年早期警戒情報


2007年早期警戒情報(5月26日)
No.6
<特に注意を要する事項>
期間の前半は気温の変動が大きく、1週目は低く、2週目は高くなる見込みです。

 仙台管区気象台が25日発表した向こう1か月予報によると、この期間、天気は期間の前半は平年に比べて曇りや雨の日が多いが、その後は平年に比べて曇りや雨の日が少ない見込み。
 平均気温は均してみると高い予想です。予想される気温区分確率は、第1週については低い可能性が60%、同平年並み30%、同高い10%。同じく第2週については低い可能性が20%、同平年並み40%、同高い40%です。この先2週間の天候予想は次の通りです。

第1週目(5月26日〜6月1日):気圧の谷の影響で曇りや雨の日が多い。期間の中頃には晴れる日がある見込み。
 平均気温は低い確率が60%。

第2週目(6月2日〜6月8日):天気は数日の周期で変わる。気圧の谷の影響により、東北地方は平年に比べて曇りや雨の日が多い見込み。
 平均気温は平年並または高い確率がともに40%。

 また、この先1週間における偏西風の予想によると、偏西風の流れ方は日本付近で蛇行の程度が大きく、寒気が入りやすく、また後半には一時オホーツク海高気圧の影響を受けることも予想されます。



5月25日発表:1ヶ月予報(5月26日から6月25日)

 6月1日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

地帯 実況
平均
実況
最高
実況
最低
実況
降水量
実況
日照
移動
平均
移動
最高
移動
最低
移動
降水量
移動
日照
平年偏差(移動平均−平年)
平均 最高 最低 降水量 日照
115.319.712.15.84.315.219.911.04.14.6-1.6-1.9-1.11.4-0.4
215.621.211.32.69.114.619.310.22.67.4-1.4-1.6-1.20.61.7
316.120.412.33.46.115.619.911.43.06.2-1.2-1.7-0.7-0.30.8
414.919.911.11.17.214.218.810.02.36.1-1.6-2.2-0.8-0.10.9
516.421.013.25.85.216.120.812.05.56.3-1.4-2.0-0.63.40.5
613.217.310.94.64.113.418.48.75.15.3-1.8-2.0-1.22.50.1
715.719.412.91.75.115.319.311.63.65.4-1.6-2.5-0.81.50.2
812.915.010.90.23.112.115.58.73.85.6-1.7-2.4-1.31.20.4
注)実況値は当該月日の値、移動値は前7日間の移動平均値、平年偏差は移動平均から平年値を差し引いた値をそれぞれ示す。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。


現在、東北地域の水稲は活着期から分げつ始めにあります。
 過去7日間の地帯別平均的気象経過は上表の通りです。平均気温は平年並よりやや低めで経過してきました。今後も低めと予想されます。
 このようなことから、本情報にある気象障害監視のポイント、気温指標、参照リンクならびに各県の技術・予察情報などを参考にして、田植え後の水管理には細心の注意を払って下さい。

○低温時:深水管理による活着・生育障害の防止。

○高温時:浅水管理による分げつ促進、表土剥離や有害物質の発生防止。

6月1日現在
警戒メッシュ説明:
 右図は平均気温の過去7日間平均値で活着障害を監視する目的で、水田分布メッシュを対象に示したものです。育苗管理や田植え時期の判定等の参考にして下さい。なお、警戒メッシュは下の基準温度を使用しています。(詳細は気象障害監視のポイントを参照。)
    基準気温      障害の程度
   @13℃未満     草丈・根の生育が停止し、生育遅延が生じる。
   A13℃〜15℃   分げつ形成が停止し、有効分げつ確保が遅れる。
   B15℃〜17℃   17℃以上の地域に比較して生育が緩慢となる。
   C17℃以上     順調な生育が期待できる。

<特記事項>

  〜13℃草丈・根の伸長停止
13〜15℃分げつ形成停止
15〜17℃生育緩慢
17℃以上急速な生育
ホームページ参照:

 
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