水稲冷害研究チーム
2008年早期警戒情報
本情報は警戒担当者が現在注目している点をお知らせするものです。
2008年早期警戒情報(10月4日)
No.25
−早期警戒態勢解除のお知らせ−
2008年産水稲の冷害警戒態勢を本日で解除いたします。
本年は5 月上旬までは高温で経過しましたが、上旬の終わりから中旬にかけてと下旬の後半には寒気が南下し低温となり、さらに日本海側を中心に強風が吹くなど、田植えおよびその後の生育は遅くなりました。6 月は梅雨入りが遅く日照時間は多くなりましたが、気温は平年並みで、生育は遅れたままでした。7月上旬中旬に高温となり、分げつも増加し、生育も平年並みに回復しましたが、北部では下旬に低温となり、梅雨明けも南部は8 月6 日ごろ、北部は8 月5 日で平年よりかなり遅くなり、出穂は平年並みからやや遅めとなりました。梅雨明け後は一時的に高温となりましたが、8 月中旬後半から下旬前半には顕著な低温となり、曇りや雨の日が多く、登熟の遅延が心配されました。また、9 月上旬中旬は高温となり、登熟の回復がみられましたが、下旬にはこの時期としては気温は低くなり、登熟の停止が懸念されました。
このようなことから、平年より1週間ほど遅く収穫期となりましたが、9 月30 日〜10 月1 日のモニター圃場の坪刈りと現地調査をもって、本年度の活動をほぼ終えたといえます。
今週末から刈り取りが本格化するものと思われます。心配されたカメムシ、登熟遅延の被害が少ないことを祈念して本年度の早期警戒活動を終了したいと思います。
最後になりましたが、本システムの運営を支えて頂いた東北地域土地利用型作物安定生産推進協議会の関係機関(仙台管区気象台、東北農政局、管内6県、東北農業研究センター)、アメダス気象情報の提供とシステムの維持管理をして頂いた民間の方々に厚く御礼申し上げます。また、チームと生産現場との接点にある早期警戒モニターの方々、更新が滞る中、閲覧して頂いた一般の方々に感謝申し上げます。
過去の早期警戒情報
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