水稲冷害研究チーム

2009年早期警戒情報


2009年早期警戒情報(6月27日)
No.11
 仙台管区気象台が26日発表した向こう1か月予報によると、この期間、天気は平年と同様に曇りや雨の日が多い見込み。
 平均気温は均してみると高い予想です。予想される気温区分確率は、第1週については低い可能性が10%、同平年並み30%、同高い60%。第2週については低い可能性が40%、同平年並み40%、同高い20%です。この先2週間の天候予想は次の通りです。

第1週目(6 月 27日〜7 月3 日):期間のはじめは高気圧におおわれ晴れるが、その後は気圧の谷や梅雨前線の影響で曇りや雨の日が多い見込み。
 平均気温は高い確率が60%。

第2週目(7 月4 日〜7 月10 日):気圧の谷や前線、オホーツク海高気圧の影響により、平年に比べ曇りや雨の日が多い見込み。
 平均気温は平年並または低い確率が40%。

 また、この先1週間における偏西風の予想によると、偏西風の流れは徐々に南下・蛇行し、北の高気圧の影響を受けると見込まれます。



6月26日発表:1ヶ月予報(6月27日から7月26日)

 7月3日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。


 現在、東北地域の水稲は分げつ期にあります。
 過去7日間の地帯別平均的気象経過は上表の通りです。気温は高く、日照が多めで経過してきました。今後しばらく高めで推移すると予想されます。
 このようなことから、本情報にある気象障害監視のポイント、気温指標、参照リンクならびに各県の技術・予察情報などを参考にして、水管理には細心の注意を払って下さい。

 ○高温時:浅水管理による分げつ促進、表土剥離や有害物質の発生防止。分げつを確保した圃場では、中干しや間断灌漑による生育制御や有害物質の発生防止。

 ○低温時:深水管理による生育障害の防止。

7月3日現在
警戒メッシュ説明:
 右図は平均気温の過去7日間平均値で活着障害を監視する目的で、水田分布メッシュを対象に示したものです。育苗管理や田植え時期の判定等の参考にして下さい。なお、警戒メッシュは下の基準温度を使用しています。(詳細は気象障害監視のポイントを参照。)
    基準気温      障害の程度
   @13℃未満     草丈・根の生育が停止し、生育遅延が生じる。
   A13℃〜15℃   分げつ形成が停止し、有効分げつ確保が遅れる。
   B15℃〜17℃   17℃以上の地域に比較して生育が緩慢となる。
   C17℃以上     順調な生育が期待できる。

<特記事項>
 葉いもちの発生が平年よりも多く確認されている地域があります。ほ場の観察を行い、葉いもちの早期発見、早期防除を徹底してください。

  〜13℃草丈・根の伸長停止
13〜15℃分げつ形成停止
15〜17℃生育緩慢
17℃以上急速な生育
ホームページ参照:

 
GotoHome Prev Next Return Opinion
 

reigai@ml.affrc.go.jp