水稲冷害研究チーム

2009年早期警戒情報


2009年早期警戒情報(7月4日)
No.12
 仙台管区気象台が3日発表した向こう1か月予報によると、この期間、天気は平年に比べ曇りや雨の日が多い見込み。
 平均気温は均してみると日本海側で平年並みか高い、太平洋側で高い予想です。予想される気温区分確率は、第1週については低い可能性が20%、同平年並み40%、同高い40%。第2週については低い可能性が30%、同平年並み40%、同高い30%です。この先2週間の天候予想は次の通りです。

第1週目(7月5日〜7月11日):気圧の谷の影響で曇りの日が多く、期間のはじめは雨の降る日がある。
 平均気温は東北日本海側で高い確率が70%、東北太平洋側で高い確率が50%。

第2週目(7月12日〜7月18日):前線や気圧の谷の影響を受け、平年と同様に曇りや雨の日が多い見込み。
 平均気温は各階級の確率の偏りは小さい。

 また、この先1週間における偏西風の予想によると、偏西風の流れは北上し、南から暖かい空気が入りやすくなると見込まれます。



7月3日発表:1ヶ月予報(7月4日から8月3日)

 7月10日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。


 現在、東北地域の水稲は分げつ盛期から幼穂形成期にあります。
 過去7日間の地帯別平均的気象経過は上表の通りです。気温は高め、日照が多めで経過してきました。今後しばらくも高めと予想されます。現在生育は平年並みから若干遅れていると予想されます
 このようなことから、本情報にある気象障害監視のポイント、気温指標、参照リンクならびに各県の技術・予察情報などを参考にして、水管理には細心の注意を払って下さい。

 ○高温時:中干しや間断灌漑による生育制御や有害物質の発生防止。

 ○低温時:深水管理による生育障害の防止。

7月10日現在
警戒メッシュ説明:
 右図は平均気温の過去7日間平均値で活着障害を監視する目的で、水田分布メッシュを対象に示したものです。育苗管理や田植え時期の判定等の参考にして下さい。なお、警戒メッシュは下の基準温度を使用しています。(詳細は気象障害監視のポイントを参照。)
    基準気温      障害の程度
   @17℃未満     かなりの被害が予想されるため深水管理を実施する。
   A17℃〜20℃   耐冷性の弱い品種などでは被害が予想されるため、深水管理を実施する。
   B20℃〜22℃   予防的な深水管理の実施を検討する。
   C22℃以上     被害は予想されない。

<特記事項>
 葉いもちの発生が平年よりも多く確認されている地域があります。ほ場の観察を行い、葉いもちの早期発見、早期防除を徹底してください。

  〜17℃低温障害警戒
17〜20℃低温障害警戒
20〜22℃低温障害要注意
22℃以上 
ホームページ参照:

 
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