水稲冷害研究チーム

2013年早期警戒情報


2013年早期警戒情報(5月18日)
No.3
 仙台管区気象台が17日に発表した向こう1か月予報によると、この期間、天気は数日の周期で変わる見込み。
 平均気温は均してみると日本海側で高く、太平洋側で平年並みの予想です。予想される気温区分確率は、第1週については日本海側で低い可能性が20%、同平年並み40%、同高い40%、太平洋側で低い可能性が30%、同平年並み50%、同高い20%。第2週については日本海側で低い可能性が20%、同平年並み40%、同高い40%、太平洋側で低い可能性が30%、同平年並み40%、同高い30%。

第1週目(5月18日〜5月24日):期間の前半は気圧の谷の影響で雲が広がりやすく、雨の降る所があるが、明日(18日)と期間の後半は高気圧に覆われておおむね晴れる見込み。
 気温は、日本海側で平年並または高い確率40%、太平洋側で平年並の確率50%。

第2週目(5月25日〜5月31日):高気圧と低気圧が交互に通り、天気は数日の周期で変わる見込み。東北太平洋側は湿った東よりの風の影響で平年より曇りや雨の日が多い見込み。
 気温は、東北日本海側で平年並または高い確率40%。

 また、この先1週間における偏西風の流れの予想によると、前半は偏西風は東西流となり、天気は概ね周期的に変化し、後半には北上し、南から暖かい空気が入ってくると予想されます。
 


5月17日発表:1ヶ月予報(5月18日から6月17日)

 5月23日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

地帯 実況
平均
実況
最高
実況
最低
実況
降水量
実況
日照
移動
平均
移動
最高
移動
最低
移動
降水量
移動
日照
平年偏差(移動平均 - 平年)
平均 最高 最低 降水量 日照
116.8 22.5 11.5 0.0 10.8 16.4 22.9 10.3 0.8 8.9 1.0 1.9 0.0 -3.0 2.9
214.6 20.1 9.4 0.0 8.9 14.5 20.4 9.0 0.4 7.1 0.0 0.4 -0.6 -2.3 0.7
314.0 18.2 10.3 0.0 4.6 14.9 20.4 10.0 0.2 5.7 -0.4 -0.1 -0.5 -3.2 -0.3
414.6 19.8 10.0 0.0 9.1 14.4 20.8 8.7 0.3 7.1 0.1 0.9 -0.4 -3.0 1.0
515.3 20.5 10.9 0.0 7.9 16.1 22.6 10.3 0.3 7.9 0.1 1.0 -0.6 -2.8 1.8
614.9 20.6 8.5 0.0 10.5 14.9 22.4 7.6 0.2 8.6 0.9 2.5 -0.8 -3.2 2.5
716.8 21.9 12.1 0.0 11.6 16.5 22.7 11.0 0.9 8.9 1.1 1.9 0.3 -2.5 2.7
813.9 19.6 9.8 0.3 8.7 12.7 19.1 7.6 0.3 6.7 -0.1 1.6 -1.0 -3.1 0.5
注)実況値は当該月日の値、移動値は前7日間の移動平均値、平年偏差は移動平均から平年値を差し引いた値をそれぞれ示す。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。


 現在、東北地域の水稲は移植盛期から活着期にあります。
 過去7日間の地帯別平均的気象経過は上表の通りです。平均気温はやや低めで経過してきました。今後しばらくは平年並みからやや高めで推移すると予想されます。
 このようなことから、本情報にある気象障害監視のポイント、気温指標、参照リンクならびに各県の技術・予察情報などを参考にして、田植え時期の判定、田植え後の水管理には十分に注意して下さい。

○低温時:深水管理による活着・生育障害の防止。
○高温時:浅水管理による分げつ促進、表土剥離や有害物質の発生防止。

5月23日現在
警戒メッシュ説明:
 右図は平均気温の過去7日間平均値で活着障害を監視する目的で、水田分布メッシュを対象に示したものです。育苗管理や田植え時期の判定等の参考にして下さい。なお、警戒メッシュは下の基準温度を使用しています。(詳細は気象障害監視のポイントを参照。)
    基準気温    障害の程度
   @9℃以下    生育が著しく抑制される。
   A12℃以下   生育の遅れが懸念される。
   B15℃以下   活着は普通に進む。
   C15℃以上   活着とその後の生育は急速に進む。


<特記事項>
 なし

  〜9℃著しい生育抑制
9〜12℃生育遅れ
12〜15℃普通の生育
15℃以上急速な生育
ホームページ参照:

 
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