水稲冷害研究チーム

2013年早期警戒情報


2013年早期警戒情報(6月15日)
No.7
 仙台管区気象台が14日発表した向こう1か月予報によると、この期間、天気は平年と同様に曇りや雨の日が多い見込み。
 平均気温は均してみると平年並および高温の確率が40%です。予想される気温区分確率は、第1週については低い可能性が10%、同平年並み20%、同高い70%。第2週については低い可能性が40%、同平年並み30%、同高い30%です。この先2週間の天候予想は次の通りです。

第1週目(6月15日〜6月21日):湿った気流や気圧の谷の影響で雲が広がりやすく雨の降る日があるが、期間のはじめは晴れる所もある見込み。
 気温は、高い確率70%。

第2週目(6月22日〜6月28日):梅雨前線や寒気の影響を受け、平年に比べて曇りや雨の日が多い見込み。
 気温は、各階級の確率の偏りは小さい。

 また、この先1週間における偏西風の流れの予想によると、偏西風はおおむね東西流となり、天気はおおむね周期的に変化すると予想されます。



6月14日発表:1ヶ月予報(6月15日から7月14日)

 6月16日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

地帯 実況
平均
実況
最高
実況
最低
実況
降水量
実況
日照
移動
平均
移動
最高
移動
最低
移動
降水量
移動
日照
平年偏差(移動平均 - 平年)
平均 最高 最低 降水量 日照
120.5 24.2 17.4 4.7 1.8 20.4 25.1 16.9 3.2 3.2 2.0 1.8 2.4 -1.2 -1.2
221.1 26.4 17.7 0.2 4.4 20.5 26.0 16.1 1.6 8.0 2.6 3.2 2.4 -1.4 2.4
322.3 27.7 18.5 0.0 7.3 23.0 29.1 18.0 0.7 9.3 4.1 5.2 3.3 -3.1 3.8
420.7 25.4 17.2 0.0 4.9 19.4 24.9 15.2 1.7 7.0 2.1 2.4 2.1 -2.0 1.8
523.2 28.7 19.6 0.3 7.7 23.4 29.3 18.6 1.6 8.2 3.8 4.5 3.4 -2.1 2.8
618.5 21.0 16.4 4.1 0.8 18.9 23.8 14.9 4.0 4.8 2.1 2.0 2.4 -0.2 0.0
721.3 25.4 18.3 1.6 4.3 20.8 25.5 17.6 1.9 3.8 2.3 2.2 2.9 -2.2 -0.9
818.2 22.1 14.7 0.4 4.8 16.3 20.3 13.3 0.4 5.0 1.0 0.9 1.4 -3.3 -0.2
注)実況値は当該月日の値、移動値は前7日間の移動平均値、平年偏差は移動平均から平年値を差し引いた値をそれぞれ示す。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。


 現在、東北地域の水稲は分げつ始期にあります。
 過去7日間の地帯別平均的気象経過は上表の通りです。気温は日本海側でかなり高め、太平洋側でほぼ平年並で経過してきました。今後もやや高めで経過すると予想されます。
 このようなことから、本情報にある気象障害監視のポイント、気温指標、参照リンクならびに各県の技術・予察情報などを参考にして、田植え後の水管理には細心の注意を払って下さい。

○低温時:深水管理による活着・生育障害の防止。
○高温時:浅水管理による分げつ促進、表土剥離や有害物質の発生防止。

6月20日現在
警戒メッシュ説明:
 右図は平均気温の過去7日間平均値で分げつの形成遅延を監視する目的で、水田分布メッシュを対象に示したものです。水管理等の栽培管理の参考にして下さい。なお、警戒メッシュは下の基準温度を使用しています。(詳細は気象障害監視のポイントを参照。)
    基準気温      障害の程度
   @13℃未満     草丈・根の生育が停止し、生育遅延が生じる。
   A13℃〜15℃   分げつ形成が停止し、有効分げつ確保が遅れる。
   B15℃〜17℃   17℃以上の地域に比較して生育が緩慢となる。
   C17℃以上     順調な生育が期待できる。

<特記事項>

  〜13℃草丈・根の伸長停止
13〜15℃分げつ形成停止
15〜17℃生育緩慢
17℃以上急速な生育
ホームページ参照:

 
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