水稲冷害研究チーム

2008年早期警戒情報


2010年早期警戒情報(6月5日)
No.7
 仙台管区気象台が4日発表した向こう1か月予報によると、期間の前半は数日の周期で天気が変わり、後半は平年と同様に曇りや雨の日が多い見込み。
 平均気温は均してみると高めの予想です。予想される気温区分確率は、第1週については低い可能性が30%、同平年並み50%、同高い20%。第2週については低い可能性が20%、同平年並み40%、同高い40%です。この先2週間の天候予想は次の通りです。

第1週目(6月5日〜6月11日):高気圧におおわれて日本海側を中心に晴れる日が多く、明日(5日)と期間の中頃は、気圧の谷の影響で曇りや雨の所がある見込み。
 平均気温は平年並の確率が50%。

第2週目(6月12日〜6月18日):天気は数日の周期で変わり、東北日本海側は平年と同様に晴れの日が多く、東北太平洋側は平年と同様に曇りや雨の日が多い見込み。
 平均気温は平年並または高い確率が40%。

 また、この先1週間の予想によると、偏西風は徐々に北上し、南から暖かい空気が入りやすくなると予想されます。



6月4日発表:1ヶ月予報(6月5日から7月4日)

 6月10日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

地帯 実況
平均
実況
最高
実況
最低
実況
降水量
実況
日照
移動
平均
移動
最高
移動
最低
移動
降水量
移動
日照
平年偏差(移動平均−平年)
平均 最高 最低 降水量 日照
119.124.214.91.85.617.823.212.91.76.6-0.10.8-0.9-1.62.7
219.023.615.31.54.217.522.912.81.08.20.31.1-0.2-1.73.2
319.123.315.60.03.517.923.513.00.97.5-0.30.7-0.9-2.52.6
417.121.813.80.03.016.422.211.50.57.3-0.50.5-0.8-2.62.6
520.024.615.80.05.118.824.413.70.97.2-0.10.6-0.5-1.92.4
616.221.211.60.04.815.621.59.91.07.6-0.60.6-1.7-2.43.5
719.624.615.70.04.518.023.413.21.36.10.11.0-0.8-2.12.0
814.218.411.80.24.213.918.110.40.27.1-0.9-0.5-0.9-3.32.5
注)実況値は当該月日の値、移動値は前7日間の移動平均値、平年偏差は移動平均から平年値を差し引いた値をそれぞれ示す。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。


 現在、東北地域の水稲は分げつ始期にあります。
 過去7日間の地帯別平均的気象経過は上表の通りです。気温は低めで経過してきました。今後は平年並と予想されます。
 このようなことから、本情報にある気象障害監視のポイント、気温指標、参照リンクならびに各県の技術・予察情報などを参考にして、田植え後の水管理には細心の注意を払って下さい。

○低温時:深水管理による活着・生育障害の防止。

○高温時:浅水管理による分げつ促進、表土剥離や有害物質の発生防止。

6月10日現在
警戒メッシュ説明:
 右図は平均気温の過去7日間平均値で活着障害を監視する目的で、水田分布メッシュを対象に示したものです。育苗管理や田植え時期の判定等の参考にして下さい。なお、警戒メッシュは下の基準温度を使用しています。(詳細は気象障害監視のポイントを参照。)
    基準気温      障害の程度
   @13℃未満     草丈・根の生育が停止し、生育遅延が生じる。
   A13℃〜15℃   分げつ形成が停止し、有効分げつ確保が遅れる。
   B15℃〜17℃   17℃以上の地域に比較して生育が緩慢となる。
   C17℃以上     順調な生育が期待できる。

<特記事項>

  〜13℃草丈・根の伸長停止
13〜15℃分げつ形成停止
15〜17℃生育緩慢
17℃以上急速な生育
ホームページ参照:

 
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