水稲冷害研究チーム

2011年早期警戒情報


2011年早期警戒情報(7月9日)
No.12
 仙台管区気象台が8日発表した向こう1か月予報によると、天気は平年と同様に、前半は曇りや雨の日が多く、後半は晴れの日が多い見込み。
 平均気温は均してみると高い確率50%予想です。予想される気温区分確率は、第1週については低い可能性が10%、同平年並み10%、同高い80%。第2週については低い可能性が30%、同平年並み40%、同高い30%です。この先2週間の天候予想は次の通りです。

第1週目(7月9日〜7月15日):気圧の谷や前線の影響で曇りや雨の日が多い見込み。
 平均気温は高い確率が80%。

第2週目(7月16日〜7月22日):前線や気圧の谷の影響で、東北地方は平年と同様に曇りや雨の日が多く、寒気の影響を受ける時期がある見込み。
 気温は、各階級の確率の偏りは小さい。

 また、この先1週間の予想によると、偏西風は北上し,南から暖かい空気が入りやすい状態が続くと予想されます。



7月8日発表:1ヶ月予報(7月9日から8月8日)

 7月15日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

地帯 実況
平均
実況
最高
実況
最低
実況
降水量
実況
日照
移動
平均
移動
最高
移動
最低
移動
降水量
移動
日照
平年偏差(移動平均−平年)
平均 最高 最低 降水量 日照
126.8 31.8 22.5 1.2 7.4 26.6 32.0 22.1 1.4 7.9 4.8 5.9 3.7 -5.1 4.2
223.9 26.9 21.5 2.1 1.4 25.8 30.1 22.3 1.8 5.8 4.6 4.5 4.7 -3.1 1.2
325.5 28.9 22.6 1.7 2.8 26.4 31.2 22.6 2.3 7.1 4.3 4.7 3.9 -4.6 2.7
422.8 26.2 20.1 1.9 1.0 25.4 30.1 21.1 1.1 5.8 4.7 4.9 3.9 -4.5 1.6
526.4 30.9 22.6 0.0 7.0 26.9 32.3 22.6 1.4 8.2 4.3 5.1 3.5 -6.0 3.9
623.8 28.5 19.9 2.1 3.9 24.9 30.6 20.3 2.0 7.4 4.6 5.7 3.6 -3.9 3.4
726.9 32.1 22.8 0.0 6.7 26.8 32.1 22.3 0.6 7.9 5.1 6.1 3.9 -6.1 4.1
819.7 22.9 18.2 6.5 0.0 23.5 27.6 20.6 2.6 5.9 4.7 5.2 4.5 -2.6 1.9
注)実況値は当該月日の値、移動値は前7日間の移動平均値、平年偏差は移動平均から平年値を差し引いた値をそれぞれ示す。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。


 現在、東北地域の水稲は分げつ盛期から幼穂形成期にあります。
 過去7日間の地帯別平均的気象経過は上表の通りです。気温は高めで経過してきました。今後しばらくも高めと予想されます。現在生育はやや進んでいると予想されます
 このようなことから、本情報にある気象障害監視のポイント、気温指標、参照リンクならびに各県の技術・予察情報などを参考にして、水管理には細心の注意を払って下さい。

 ○高温時:中干しや間断灌漑による生育制御や有害物質の発生防止。

 ○低温時:深水管理による生育障害の防止。

7月15日現在
警戒メッシュ説明:
 右図は平均気温の過去7日間平均値で活着障害を監視する目的で、水田分布メッシュを対象に示したものです。育苗管理や田植え時期の判定等の参考にして下さい。なお、警戒メッシュは下の基準温度を使用しています。(詳細は気象障害監視のポイントを参照。)
    基準気温      障害の程度
   @17℃未満     かなりの被害が予想されるため深水管理を実施する。
   A17℃〜20℃   耐冷性の弱い品種などでは被害が予想されるため、深水管理を実施する。
   B20℃〜22℃   予防的な深水管理の実施を検討する。
   C22℃以上     被害は予想されない。

<特記事項>
 

  〜17℃低温障害警戒
17〜20℃低温障害警戒
20〜22℃低温障害要注意
22℃以上 
ホームページ参照:

 
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