水稲冷害研究チーム

2011年早期警戒情報


2011年早期警戒情報(7月16日)
No.13
 仙台管区気象台が15日発表した向こう1か月予報によると、この期間、天気は東北太平洋側は平年と同様に曇りや雨の日が多く、東北日本海側は平年と同様に前半は曇りや雨の日が多く後半は晴れの日が多い見込み。
 平均気温は均してみると高い確率が60%の予想です。予想される気温区分確率は、第1週については低い可能性が10%、同平年並み30%、同高い60%。第2週については低い可能性が40%、同平年並み40%、同高い20%です。この先2週間の天候予想は次の通りです。

第1週目(7月16日〜7月22日):高気圧に覆われて晴れる日が多いが、期間の後半は気圧の谷の影響で雨の降る日がある。
 平均気温は、高い確率60%。

第2週目(7月23日〜7月29日):天気は数日の周期で変わり、東北地方では平年と同様に曇りや雨の日が多い見込み。
 平均気温は、平年並または低い確率は40%。

 また、この先1週間の予想によると、偏西風は前半は北上し南から暖かい空気が入りやすい状態が続きますが、後半には蛇行し寒気の入る時期もあると予想されます。



7月15日発表:1ヶ月予報(7月16日から8月15日)

 7月22日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。


 現在、東北地域の水稲は幼穂形成期〜減数分裂期にあり、障害型冷害の危険期に入っています。現在生育は早いと予想されます。
 過去7日間の地帯別平均的気象経過は上表の通りです。気温は平年よりかなり高めで経過してきました。来週前半は高めですが、後半から平年並から低めになると予想されます。
 このようなことから、本情報にある気象障害監視のポイント、各種気温指標、葉齢進度予測や葉いもち予察情報、参照リンクならびに各県の技術・予察情報などを参考にして、水管理、追肥や葉いもちの防除などには細心の注意を払って下さい。
 カメムシに関する注意報が秋田県、岩手県で出ています。水田の観察を必ず行い、県の指導に従い防除対策を実施してください。

○低温時:生育時期に応じた深水管理による障害回避。

7月22日現在
警戒メッシュ説明:
 右図は平均気温の過去7日間平均値で活着障害を監視する目的で、水田分布メッシュを対象に示したものです。育苗管理や田植え時期の判定等の参考にして下さい。なお、警戒メッシュは下の基準温度を使用しています。(詳細は気象障害監視のポイントを参照。)
    基準気温      障害の程度
   @17℃未満     かなりの被害が予想されるため深水管理を実施する。
   A17℃〜20℃   耐冷性の弱い品種などでは被害が予想されるため、深水管理を実施する。
   B20℃〜22℃   予防的な深水管理の実施を検討する。
   C22℃以上     被害は予想されない。

<特記事項>
・秋田県(13日付け)でカメムシに関する防除情報が出されています。
・岩手県(14日付け)でカメムシに関する防除情報が出されています。

  〜17℃低温障害警戒
17〜20℃低温障害警戒
20〜22℃低温障害要注意
22℃以上 
ホームページ参照:

 
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