水稲冷害研究チーム

2012年早期警戒情報


2012年早期警戒情報(5月19日)
No.5
 仙台管区気象台が18日発表した向こう1か月予報によると、この期間、天気は数日の周期で変わり、東北日本海側では、平年に比べ晴れの日が多い見込み。
 平均気温は均してみると高い予想です。予想される気温区分確率は、第1週については低い可能性が10%、同平年並み30%、同高い60%。第2週については低い可能性が20%、同平年並み40%、同高い40%です。この先2週間の天候予想は次の通りです。

第1週目(5月19日〜5月25日):期間の前半は高気圧におおわれおおむね晴れるが、期間の後半は気圧の谷の影響で曇りの日が多い見込み。
 気温は、高い確率60%

第2週目(5月26日〜6月1日):低気圧と高気圧の影響を交互に受け、天気は数日の周期で変わり、東北日本海側では高気圧におおわれ平年に比べ晴れの日が多い見込み。
 気温は、平年並または高い確率40%

 また、この先1週間における偏西風の流れの予想によると、偏西風は日本付近で蛇行し、南から暖かい空気が入る可能性、26日には北からの寒気の影響を受ける可能性もあります。
 


5月18日発表:1ヶ月予報(5月19日から6月18日)

 5月23日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

地帯 実況
平均
実況
最高
実況
最低
実況
降水量
実況
日照
移動
平均
移動
最高
移動
最低
移動
降水量
移動
日照
平年偏差(移動平均 - 平年)
平均 最高 最低 降水量 日照
114.4 18.6 11.3 2.2 2.2 14.9 20.4 10.0 4.7 5.8 -0.6 -0.7 -0.4 0.9 -0.2
213.5 16.8 11.0 0.0 1.2 14.2 19.8 9.5 0.5 7.5 -0.4 -0.2 -0.2 -2.2 1.1
316.4 20.9 12.9 0.0 5.0 15.4 21.2 10.5 0.8 7.3 0.2 0.7 0.0 -2.6 1.3
412.6 14.9 10.1 1.2 0.5 13.8 19.4 9.0 0.4 6.9 -0.5 -0.5 -0.1 -2.9 0.8
516.8 21.9 13.0 0.0 6.1 15.7 21.6 10.4 2.2 7.1 -0.3 0.0 -0.4 -1.0 1.0
611.5 14.0 9.6 5.1 0.8 12.7 18.4 7.4 5.4 5.6 -1.3 -1.5 -1.0 2.0 -0.6
714.8 19.4 11.7 0.3 3.4 14.8 20.4 10.4 2.7 6.2 -0.5 -0.3 -0.2 -0.8 0.1
811.2 12.9 8.6 2.3 0.0 12.1 16.4 8.5 0.3 6.5 -0.7 -1.1 -0.2 -3.0 0.4
注)実況値は当該月日の値、移動値は前7日間の移動平均値、平年偏差は移動平均から平年値を差し引いた値をそれぞれ示す。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。


 現在、東北地域の水稲は田植え盛期から活着期にあります。
 過去7日間の地帯別平均的気象経過は上表の通りです。平均気温は低めで経過してきました。今後は平年並〜高めで推移すると予想されます。
 このようなことから、本情報にある気象障害監視のポイント、気温指標、参照リンクならびに各県の技術・予察情報などを参考にして、、田植え後の水管理には細心の注意を払って下さい。

○低温時:深水管理による活着・生育障害の防止。
○高温時:浅水管理による分げつ促進、表土剥離や有害物質の発生防止。

5月24日現在
警戒メッシュ説明:
 右図は平均気温の過去7日間平均値で活着障害を監視する目的で、水田分布メッシュを対象に示したものです。育苗管理や田植え時期の判定等の参考にして下さい。なお、警戒メッシュは下の基準温度を使用しています。(詳細は気象障害監視のポイントを参照。)
    基準気温    障害の程度
   @9℃以下    生育が著しく抑制される。
   A12℃以下   生育の遅れが懸念される。
   B15℃以下   活着は普通に進む。
   C15℃以上   活着とその後の生育は急速に進む。


<特記事項>
 なし

  〜13℃草丈・根の伸長停止
13〜15℃分げつ形成停止
15〜17℃生育緩慢
17℃以上急速な生育
ホームページ参照:

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