2013年早期警戒情報

水稲冷害研究チーム

2013年早期警戒情報


2013年早期警戒情報(6月28日)
No.9
 仙台管区気象台が28日発表した向こう1か月予報によると、この期間、東北地方は平年と同様に曇りや雨の日が多い見込み。
 平均気温は均してみると高い予想です。予想される気温区分確率は、第1週については低い可能性が10%、同平年並み20%、同高い70%。第2週については低い可能性が10%、同平年並み30%、同高い60%です。この先2週間の天候予想は次の通りです。

第1週目(6月29日〜7月5日):気圧の谷や湿った気流の影響で雲が広がりやすく、期間のはじめと終わりは雨の降る所があるが、中頃は高気圧に覆われて晴れる日もある見込み。
 気温は、高い確率70%。

第2週目(7月6日〜6月12日):前線や湿った気流の影響で、平年と同様に曇りや雨の日が多い見込み。  気温は、高い確率60%。

 また、この先1週間における偏西風の流れの予想によると、偏西風は日本付近で蛇行し、後半は南から暖かい空気が入るとみられます。



6月28日発表:1ヶ月予報(6月29日から7月28日)

 6月27日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

地帯 実況
平均
実況
最高
実況
最低
実況
降水量
実況
日照
移動
平均
移動
最高
移動
最低
移動
降水量
移動
日照
平年偏差(移動平均 - 平年)
平均 最高 最低 降水量 日照
119.5 25.9 15.4 4.4 8.2 20.0 25.5 15.8 2.8 6.3 0.5 1.5 -0.2 -3.2 2.5
218.8 24.8 14.7 2.1 5.9 19.6 24.8 15.4 0.3 6.8 0.6 1.1 0.1 -3.5 1.6
321.8 27.8 16.6 0.0 11.1 20.7 26.0 16.1 0.2 7.3 0.6 1.4 -0.2 -5.3 2.6
416.6 21.1 13.6 1.5 4.1 18.5 23.4 14.4 0.3 6.0 0.0 0.1 -0.2 -4.4 1.2
522.2 28.0 17.2 0.2 11.2 21.2 26.4 16.7 0.8 7.5 0.6 1.1 -0.1 -5.2 3.0
616.1 20.3 13.2 0.4 4.4 17.6 23.5 13.1 1.6 5.6 -0.3 1.0 -1.0 -3.5 1.4
720.2 26.7 15.2 1.8 8.7 20.5 26.0 16.3 1.7 7.2 1.0 2.2 0.2 -4.3 3.3
813.7 15.7 12.5 3.1 0.1 16.7 20.5 13.8 0.5 4.6 0.1 -0.1 0.4 -3.7 -0.3
注)実況値は当該月日の値、移動値は前7日間の移動平均値、平年偏差は移動平均から平年値を差し引いた値をそれぞれ示す。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。


 現在、東北地域の水稲は分げつ期にあります。
 過去7日間の地帯別平均的気象経過は上表の通りです。太平洋側で気温は低め、日照が少なめで経過してきました。今後はやや高めと予想されます。
 このようなことから、本情報にある気象障害監視のポイント、気温指標、参照リンクならびに各県の技術・予察情報などを参考にして、水管理には細心の注意を払って下さい。

○高温時:浅水管理による分げつ促進、有害物質の発生防止。

6月27日現在
警戒メッシュ説明:
 右図は平均気温の過去7日間平均値で分げつの形成遅延を監視する目的で、水田分布メッシュを対象に示したものです。水管理等の栽培管理の参考にして下さい。なお、警戒メッシュは下の基準温度を使用しています。(詳細は気象障害監視のポイントを参照。)
    基準気温      障害の程度
   @13℃未満     草丈・根の生育が停止し、生育遅延が生じる。
   A13℃〜15℃   分げつ形成が停止し、有効分げつ確保が遅れる。
   B15℃〜17℃   17℃以上の地域に比較して生育が緩慢となる。
   C17℃以上     順調な生育が期待できる。

<特記事項>

  〜13℃草丈・根の伸長停止
13〜15℃分げつ形成停止
15〜17℃生育緩慢
17℃以上急速な生育
ホームページ参照:

 
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