2013年早期警戒情報

水稲冷害研究チーム

2013年早期警戒情報


2013年早期警戒情報(7月5日)
No.10
<特に注意を要する事項>
 期間のはじめは、気温がかなり高くなる見込みです。

 仙台管区気象台が4日発表した向こう1か月予報によると、この期間、平年と同様に曇りや雨の日が多く、期間の後半は、天気は数日の周期で変わる見込み。
 平均気温は均してみると高い確率が50%の予想です。予想される気温区分確率は、第1週については低い可能性が10%、同平年並み10%、同高い80%。第2週については低い可能性が30%、同平年並み50%、同高い20%です。この先2週間の天候予想は次の通りです。

第1週目(7月6日〜7月12日):前線や湿った気流の影響で雲が広がりやすく、雨の降る日がある見込み。
 気温は、高い確率が80%。

第2週目(7月13日〜7月19日):前線や湿った気流の影響で、平年と同様に曇りや雨の日が多い見込み。
 気温は、平年並の確率が50%。

 また、この先1週間における偏西風の流れの予想によると、偏西風は日本付近で蛇行し、前半には南から暖かい空気が入ると思われます。




7月4日発表:1ヶ月予報(7月5日から8月4日)

 7月11日現在における冷害危険度地帯別にみた過去7日間の平均的な気象経過は、次の通りです。

地帯 実況
平均
実況
最高
実況
最低
実況
降水量
実況
日照
移動
平均
移動
最高
移動
最低
移動
降水量
移動
日照
平年偏差(移動平均 - 平年)
平均 最高 最低 降水量 日照
124.4 28.1 21.5 9.5 2.2 24.7 28.9 21.3 5.7 2.6 3.4 3.3 3.4 -1.1 -1.0
221.5 23.1 19.1 25.0 0.0 23.3 26.3 20.7 11.5 1.6 2.7 1.3 3.7 6.3 -2.9
322.0 23.7 20.2 42.2 0.1 23.4 25.8 21.7 24.6 0.4 1.8 -0.1 3.5 17.4 -3.8
420.9 22.7 18.3 29.4 0.0 23.0 26.4 20.0 13.4 2.0 2.8 1.7 3.4 7.3 -2.1
523.3 25.7 21.5 46.3 0.4 24.3 27.4 22.1 22.7 0.8 2.1 0.7 3.6 15.3 -3.3
621.6 26.1 19.1 15.0 1.4 23.4 28.0 19.6 4.2 2.7 3.7 3.7 3.6 -2.0 -1.3
723.6 26.2 21.1 17.9 1.5 24.2 28.2 21.3 6.8 2.5 3.0 2.7 3.4 -0.2 -1.3
820.7 22.5 17.8 9.3 0.4 22.0 25.7 18.6 4.3 3.2 3.8 3.9 3.1 -1.5 -0.7
注)実況値は当該月日の値、移動値は前7日間の移動平均値、平年偏差は移動平均から平年値を差し引いた値をそれぞれ示す。

この地帯の詳細については冷害危険度地帯とその特徴をご覧ください。


 現在、東北地域の水稲は分げつ期にあります。幼穂形成期が近づいている品種もあります。
 過去7日間の地帯別平均的気象経過は上表の通りです。気温は日本海側で高め、太平洋側で平年並からやや低めで経過してきました。今後は高めで推移すると予想されます。
 このようなことから、本情報にある気象障害監視のポイント、気温指標、参照リンクならびに各県の技術・予察情報などを参考にして、水管理には細心の注意を払って下さい。

○高温時:中干しや間断灌漑による生育制御や有害物質の発生防止。
○低温時:前歴深水管理による危険期深水効果の増強。

7月11日現在
警戒メッシュ説明:
右図は平均気温の過去7日間平均値で低温被害を監視する目的で、水田分布メッシュを対象に示したものです。前歴・危険期深水管理等の栽培管理の参考にして下さい。なお、警戒メッシュは平均気温は前7日間の移動平均を用いて下の基準温度を使用しています。(詳細は気象障害監視のポイントを参照。)
@平均気温17℃以下:かなりの被害が予想されるため深水管理を実施する。
A平均気温17℃〜20℃:耐冷性の弱い品種などでは被害が予想されるため、深水管理を実施する。
B平均気温20〜22℃:予防的な深水管理の実施を検討する。
C平均気温22℃以上:被害は予想されない。

<特記事項>

  〜17℃低温障害警戒
17〜20℃低温障害警戒
20〜22℃低温障害要注意
22℃以上
ホームページ参照:

 
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